MicrosoftがAzure Cobalt 100搭載VMを正式リリース、従来比で最大50%の性能向上を実現
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記事の要約
- MicrosoftがAzure Cobalt 100ベースのVMを正式提供開始
- 従来比で最大50%の価格性能向上を実現
- 14のリージョンで展開を開始し順次拡大予定
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Microsoftが独自開発したArmベースCPU搭載VMの提供を開始
Microsoftは同社初となる64bit ArmベースプロセッサAzure Cobalt 100を搭載した仮想マシンを2024年10月16日より正式提供開始した。新VMはDpsv6シリーズ、Dplsv6シリーズ、Epsv6シリーズの3種類で構成され、従来のArmベースVMと比較して最大50%の価格性能向上を実現している。[1]
Azure Cobalt 100搭載VMは従来のArmベースVMと比較してCPU性能が最大1.4倍、Javaワークロードで最大1.5倍、Webサーバー/.NETアプリケーション/インメモリキャッシュアプリケーションで最大2倍の性能を発揮する。NVMeによるローカルストレージIOPSは4倍、ネットワーク帯域幅は最大1.5倍に向上した。
提供開始時点では14のリージョンで展開され、2024年以降さらに8つのリージョンが追加される予定だ。Microsoft TeamsのIC3プラットフォームでは新VMの採用により最大45%のパフォーマンス向上を達成しており、多くのパートナー企業からも高い評価を得ている。
Azure Cobalt 100搭載VMの性能まとめ
CPU性能 | Javaワークロード | Webサーバー系 | ストレージ | ネットワーク | |
---|---|---|---|---|---|
性能向上率 | 最大1.4倍 | 最大1.5倍 | 最大2倍 | 最大4倍 | 最大1.5倍 |
VMシリーズ | Dpsv6 | Dplsv6 | Epsv6 | 全シリーズ | 全シリーズ |
主な用途 | 汎用処理 | スケールアウト | メモリ最適化 | 高速I/O | 大容量転送 |
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Armプロセッサについて
Armプロセッサとは、省電力性と高効率性を特徴とするRISCアーキテクチャベースのプロセッサである。以下のような特徴を持っている。
- シンプルな命令セットによる高効率な処理
- 優れた電力効率と発熱制御
- スケーラブルな設計による多様な用途への適応
Azure Cobalt 100は、Microsoftが独自に開発したArmベースプロセッサで、クラウドワークロードに最適化された設計となっている。シリコンからサーバー、サービスまでの垂直統合により、性能と電力効率の両立を実現している。
Azure Cobalt 100に関する考察
Microsoftが独自のArmプロセッサを開発したことは、クラウドインフラストラクチャの自社最適化という観点で画期的な出来事である。特に価格性能比の向上は、クラウドサービスの競争力強化に直結するため、今後のクラウド市場に大きな影響を与える可能性が高いだろう。
一方で、x86アーキテクチャからの移行に伴う互換性の問題や、既存アプリケーションの最適化が課題となる可能性がある。この課題に対しては、開発者エコシステムの整備やツールチェーンの充実が重要になるため、Microsoftには継続的なサポートと投資が求められるだろう。
将来的には、AIワークロードや特殊な処理に特化したカスタムプロセッサの開発も期待される。クラウドプロバイダーによる独自シリコン開発は、パフォーマンスと効率性の追求において新たなステージに入ったと言えるだろう。
参考サイト
- ^ Microsoft Azure. 「Azure Cobalt 100-based Virtual Machines are now generally available」. https://azure.microsoft.com/en-us/blog/azure-cobalt-100-based-virtual-machines-are-now-generally-available/, (参照 24-10-29).
- Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp
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