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公開：2024-08-02

みずほFGがWiz ChatにGPT-4 Turbo with Visionを導入、画像認識機能と業務効率化を実現

text: XEXEQ編集部

記事の要約

• みずほFG、生成AIチャットツール「Wiz Chat」を強化
• GPT-4 Turbo with VisionとDALL-E3を導入
• Microsoft Teamsアプリ連動でモバイル対応も実施

みずほFGの生成AIチャットツール「Wiz Chat」のアップデート内容

株式会社みずほフィナンシャルグループは、社内専用の生成AIチャットツール「Wiz Chat」に新機能を追加し、大幅なアップデートを実施した。具体的には、画像認識に対応したAIモデル「GPT-4 Turbo with Vision」および画像生成AIモデル「DALL-E3」を導入し、さらにMicrosoft Teamsアプリと連動させることでモバイル・スマホ音声入力対応を実現した。^[1]

「Wiz Chat」は2023年6月の導入以降、翻訳や文章の要約など様々な場面で活用され、月間数千時間の業務削減効果を上げている。今回のアップデートにより、画像の入出力機能が追加され、外出・移動中など様々な状況での利用が可能となった。これにより、業務効率化と営業体力の捻出がさらに進むことが期待されている。

みずほFGは成長を支える経営基盤の強化として「DX推進力強化」を掲げており、AI活用を重要テーマと位置付けている。2024年4月には、AI活用による業務・プロセス変革を推進する専門部署「AIX推進室」をFGデジタル企画部内に新設した。同推進室では、社内文書や事務手続書等の検索・照会、提案書のドラフトや稟議書の作成など、複数のテーマについて業務への適用に向けた検証を進めている。

生成AIチャットツールについて

生成AIチャットツールとは、自然言語処理と機械学習技術を活用して、人間との対話形式でテキストを生成するAIシステムのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 自然な対話形式でのコミュニケーションが可能
• 大量のデータを学習し、多様な質問に回答可能
• 業務効率化や情報検索の迅速化に貢献

生成AIチャットツールは、事前に膨大なテキストデータで学習された言語モデルを基盤としており、ユーザーの入力に対して適切な応答を生成することができる。これにより、社内での情報共有や顧客サポート、創造的な文章作成など、幅広い用途で活用されている。特に企業内での導入が進んでおり、業務効率化や意思決定支援のツールとして注目を集めている。

みずほFGの生成AIチャットツール導入に関する考察

みずほFGによる生成AIチャットツール「Wiz Chat」の機能強化は、金融機関におけるDX推進の重要な一歩だ。ただし、AIの判断が人間の意思決定に過度に影響を与える可能性や、機密情報の取り扱いに関するセキュリティリスクなど、新たな課題も浮上する可能性がある。今後は、AIの判断の透明性確保や、人間の専門知識とAIの支援のバランスを取るためのガイドライン整備が必要になるだろう。

将来的には、自然言語処理技術のさらなる進化により、より高度な金融アドバイスや市場分析が可能になることが期待される。例えば、複雑な金融商品の説明や、グローバル市場の動向分析など、専門性の高い業務でのAI活用が進むかもしれない。また、AIによる異常取引の検知や、顧客の行動予測に基づくパーソナライズされたサービス提供など、新たな付加価値創出の可能性も広がるだろう。

一方で、AI活用が進むことで、従来の金融機関の業務や人材育成のあり方にも大きな変革が求められる。AIと協働できる人材の育成や、AIでは代替できない高度な判断力・創造力を持つ人材の重要性が増すだろう。みずほFGには、技術導入だけでなく、組織文化や人材戦略も含めた包括的なAI活用戦略の構築が期待される。

参考サイト

1. ^ みずほFG. 「みずほFG：「GPT-4 Turbo with Vision」「DALL-E3」導入およびモバイル対応による生成AIチャットツール利用の加速について」. https://www.mizuho-fg.co.jp/release/20240719release_jp.html, (参照 24-08-02).
2. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp

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