セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-08

【CVE-2024-51327】Travel Management System v1.0に認証バイパスの脆弱性、CVSSスコア9.8の緊急事態に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ProjectWorldsのTravel Management System v1.0に認証バイパスの脆弱性
• SQLインジェクションによりユーザー名とパスワードを突破可能
• CISAがCVE-2024-51327として重大度9.8を報告

Travel Management System v1.0の認証バイパス脆弱性

ProjectWorldsは同社が提供するTravel Management System v1.0において深刻な認証バイパスの脆弱性が確認されたことを2024年11月4日に公開した。loginform.phpにおけるSQLインジェクションの脆弱性により、リモートからの攻撃者がユーザー名とパスワードフィールドを経由して認証を突破できる状態にあることが判明している。^[1]

CVSSスコアは9.8を記録しており、攻撃の複雑さは低く特権も不要であることから、極めて深刻な脆弱性として位置付けられている。CISAによる評価では、この脆弱性は自動化された攻撃が可能であり技術的な影響も大きいと指摘されているのだ。

また、CWE-89（SQLインジェクション）に分類されるこの脆弱性は、特別な文字列を適切に無害化できていないことに起因している。NVDのアセスメントによると、攻撃者はネットワークを介してリモートから攻撃可能であり、機密性・整合性・可用性のすべてにおいて高いリスクが存在すると判断された。

Travel Management System v1.0の脆弱性詳細

Travel Management Systemの詳細はこちら

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのセキュリティ上の欠陥を突いて、不正なSQLコマンドを実行する攻撃手法のことを指している。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• データベースの情報を不正に取得・改ざん可能
• 認証機能を迂回して不正アクセスが可能
• 特権昇格により管理者権限の奪取が可能

Travel Management System v1.0で発見された脆弱性は、ログインフォームのユーザー名とパスワードフィールドにおけるSQLインジェクションの脆弱性であり、CVSSスコア9.8という極めて深刻な評価を受けている。CISAの分析によると、攻撃の自動化が可能で技術的な影響も大きく、早急な対策が必要とされているのである。

Travel Management System v1.0の脆弱性に関する考察

今回の脆弱性が認証バイパスを可能にする点は、システムのセキュリティ上極めて深刻な問題となっている。特にCVSSスコア9.8という評価は、この脆弱性が容易に攻撃可能で、かつ影響範囲が広いことを示しており、早急な対策が必要不可欠な状況にあるのだ。

SQLインジェクション対策として、プリペアドステートメントやパラメータ化クエリの使用、入力値の厳密なバリデーション、最小権限の原則に基づくデータベースアクセス制御などが重要となってくる。特にログイン認証のような重要な機能においては、セキュアコーディングガイドラインの徹底的な遵守が求められるだろう。

今後は、セキュリティテストの強化やコードレビューの徹底、継続的なセキュリティ教育の実施が必要不可欠となる。特にオープンソースプロジェクトにおいては、コミュニティ全体でセキュリティ意識を高め、脆弱性の早期発見と修正に向けた取り組みを強化していく必要があるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-51327, (参照 24-11-08).

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