【CVE-2024-45403】h2oサーバでHTTP/3に関する脆弱性が発見、アサーション失敗によるDoS攻撃のリスクが浮上
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記事の要約
- h2oでHTTP/3リクエストのキャンセル時にアサーション失敗の脆弱性
- DoS攻撃の可能性があり、デフォルトで自動再起動で影響を最小化
- commit 1ed32b2で修正済み、HTTP/3の無効化で対策可能
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h2oのHTTP/3実装における脆弱性の発見
h2oサーバで深刻な脆弱性【CVE-2024-45403】が2024年10月11日に公開された。h2oがリバースプロキシとして構成されている際にHTTP/3リクエストがクライアントによってキャンセルされた場合、アサーション失敗によってクラッシュする可能性があることが判明したのだ。[1]
この脆弱性は攻撃者によってDoS攻撃に悪用される可能性があり、h2oスタンドアロンサーバーではデフォルトで自動再起動する機能が実装されている。しかしながら並行して処理されていたHTTPリクエストは中断されてしまうため、サービスの可用性に影響を及ぼす可能性が高いだろう。
h2oの開発チームは迅速な対応を行い、commit 1ed32b2で脆弱性を修正した。ユーザーはHTTP/3機能を無効にすることで一時的な対策が可能となり、サーバの安定性を確保することができるが、早急なアップデートが推奨される状況である。
h2oの脆弱性概要
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE番号 | CVE-2024-45403 |
影響を受けるバージョン | 16b13eee8ad7895b4fe3fcbcabee53bd52782562以降、1ed32b23f999acf0c5029f09c8525f93eb1d354c未満 |
脆弱性の種類 | アサーション失敗(CWE-617) |
深刻度 | 3.7(Low) |
影響 | サービス可用性の低下(DoS攻撃の可能性) |
対策方法 | commit 1ed32b2への更新またはHTTP/3の無効化 |
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アサーション失敗について
アサーション失敗とは、プログラム内で想定される条件や前提条件が満たされなかった場合に発生するエラーのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- プログラムの正常性を検証するための機構
- 想定外の状態を検出して異常を通知
- デバッグやテスト時の品質保証に活用
h2oの脆弱性ではHTTP/3リクエストのキャンセル処理時にアサーション失敗が発生し、サーバがクラッシュする問題が確認された。このアサーション失敗は攻撃者によって意図的に引き起こされる可能性があり、サービス妨害攻撃に悪用されるリスクが指摘されている。
h2oのHTTP/3実装に関する考察
h2oのHTTP/3実装における今回の脆弱性は、モダンなWebプロトコルの複雑性を示す典型的な例として注目に値する。プロトコルの新機能を実装する際には、異常系のハンドリングが極めて重要であり、特にリクエストのキャンセルなどエッジケースに対する堅牢な処理が必要不可欠だろう。
今後は同様の問題を防ぐため、HTTP/3実装のテスト強化とコードレビューの徹底が求められる。特にアサーション処理については、開発時のデバッグ目的だけでなく、本番環境での安全な例外処理に置き換えることで、サービスの可用性を確保する方向性が望ましいだろう。
また、Webサーバソフトウェアの開発においては、新しいプロトコルのサポートと安定性の両立が永遠の課題となっている。h2oチームには、今回の経験を活かしてより堅牢なプロトコル実装を進めることを期待したい。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-45403, (参照 24-11-14).
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