カタグルマがプレシリーズAで1.7億円調達、保育・教育・療育業界のHRテック事業拡大へ

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約

カタグルマが1.7億円の資金調達を実施
保育・教育・療育業界向けHRテック事業を展開
人材不足解消と労働環境改善に貢献

株式会社カタグルマの資金調達と保育業界の課題解決

株式会社カタグルマは保育・教育・療育業界向けHRテック事業のグロースを加速させるため、プレシリーズAラウンドで1億7,200万円の資金調達を2024年8月2日に実施した。この調達により累計資金調達額は2億1,800万円となり、人材不足の解消と労働環境の改善への貢献が期待されている。^[1]

保育業界は超労働集約型の構造であり、人材の質がサービスの質に直結する特性を持つ。しかし依然として有効求人倍率が全産業よりも高く、養成校卒業生の減少や離職増による人手不足が深刻化している。さらに2024年度からの保育士配置基準厳格化や2026年度予定の「こども誰でも通園制度」開始により、人材不足がさらに深刻化すると予想されるのだ。

カタグルマは「子どもの育ちを支える仕事を子どもの憧れから社会の誇りへ。」をビジョンに掲げ、2021年より事業を開始した。現在展開中の「KatagrMa人財育成」「KatagrMa人事評価」に加え、今後は採用や人事労務、離職防止などHR領域のバリューチェーン全体をカバーするプロダクト開発を計画している。児童福祉・障がい福祉・学校業界における総合HRプラットフォーム化を目指すという。

カタグルマの資金調達と事業展開まとめ

	資金調達	事業内容	今後の展開
概要	1億7,200万円調達	保育・教育・療育業界向けHRテック	総合HRプラットフォーム化
目的	事業グロース加速	人材不足解消と労働環境改善	HR領域全体のカバー
特徴	プレシリーズAラウンド	KatagrMa人財育成・人事評価	児童福祉・障がい福祉・学校分野へ拡大

カタグルマのHRテック事業に関する考察

カタグルマの事業展開は保育・教育・療育業界の深刻な人材不足問題に一石を投じる可能性を秘めている。しかし業界の構造的な課題である低賃金や長時間労働の改善には、HRテック導入だけでなく制度面での改革も必要不可欠だ。カタグルマのソリューションが業界全体の労働環境改善にどこまで寄与できるか、今後の動向を注視する必要があるだろう。

今後カタグルマには、単なる人材管理ツールにとどまらない、教育・保育の質向上に直結するような機能の追加が期待される。例えば、AIを活用した個別最適化された保育プログラムの提案や、保育者のストレス軽減のためのメンタルヘルスケア機能などが考えられる。これらの機能が充実すれば、保育者の働きがいを高め、ひいては子どもたちへのサービス向上にもつながるはずだ。

カタグルマの成功は、他の労働集約型産業へのHRテック導入のモデルケースとなる可能性を秘めている。介護や医療など、同様の人材不足に悩む業界への横展開も視野に入れるべきだろう。一方で、個人情報の取り扱いや、デジタル化に不慣れな従業員への配慮など、新たな課題も生じる可能性がある。これらの課題にも適切に対応し、真に業界に貢献できるプラットフォームへと成長することを期待したい。

参考サイト

^ PR TIMES. 「保育・教育・療育業界向けHRテック事業を展開する株式会社カタグルマ　プレシリーズAラウンドで1.7億円の資金調達を実施 | 株式会社カタグルマのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000079446.html, (参照 24-08-04).

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