川崎市が救急医療情報システムNSER mobileの実証実験を開始、救急搬送の効率化と医療機関との情報共有を強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

川崎市がNSER mobileによる救急活動の実証実験を開始
救急隊13隊と5医療機関が参加し情報共有を効率化
救急活動のDX推進で搬送時間の短縮を目指す

川崎市の救急搬送効率化へNSER mobile実証実験開始

TXP Medicalは救急医療情報システム「NSER mobile」を活用した救急搬送の実証実験を2024年11月18日より川崎市北部エリアで開始した。川崎市の2023年の救急出場件数は過去最多の87,591件を記録しており、救急隊と医療機関での正確かつ効率的な情報共有を目指している。^[1]

川崎市では119番通報から現場到着までの時間が2020年の9.0分から2023年は9.8分に延伸しており、救急活動の効率化が急務となっている。AIを活用した救急需要の予測やマイナンバーカードを活用した救急業務に関する実証事業など、救急活動のDX化を積極的に推進しているのだ。

NSER mobileは救急車に配備されたタブレットでAIを活用し、効率的に収集した患者情報を迅速に搬送先病院に送信する機能を備えている。現在は全国42地域で1000万人以上の人口カバレッジを持ち、大学病院や救命救急センターでのシェアは約40%に達している。

NSER mobileの機能まとめ

項目	詳細
検証エリア	宮前区、多摩区、麻生区の北部エリア
参加規模	救急隊13隊、医療機関5か所
主な機能	事案情報入力、病歴やバイタルサイン共有、静止画・動画情報共有
導入実績	全国42地域、1000万人以上の人口カバレッジ
検証内容	応需確認開始から病院決定までの時間短縮、効率的な情報共有

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救急医療データプラットフォームについて

救急医療データプラットフォームとは、救急搬送から治療・検査・転院までの一連の医療業務をデジタル化して管理するシステムのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

AIを活用した効率的な患者情報収集と共有
診療科ごとの応需可否情報のリアルタイム把握
事後検証機能によるEBPMの促進

TXP Medicalが開発したNSER mobileは、救急現場と医療機関間のコミュニケーションを円滑にする救急医療データプラットフォームとして機能している。従来の電話と紙の帳票によるコミュニケーションをデジタル化することで、救急医療の見える化を実現し、搬送業務や情報共有の大幅な改善に貢献している。

NSER mobileの実証実験に関する考察

救急医療情報システムNSER mobileの導入は、救急搬送時間の短縮と医療機関との情報共有の効率化という点で重要な意義がある。特に救急出場件数が増加傾向にある川崎市において、AIを活用した効率的な情報収集と共有は、救急活動の質の向上に大きく寄与するだろう。

一方で、新システムの導入に伴う救急隊員や医療機関スタッフの習熟度の向上が課題となる可能性がある。システムの使いやすさや運用面での課題を丁寧に検証し、必要に応じて改善を重ねることで、より効果的なシステムとなることが期待できるだろう。

将来的には救急搬送データの蓄積と分析により、より効率的な救急体制の構築が可能になるはずだ。EBPMの促進により、救急医療の質の向上と救急需要への適切な対応が実現することを期待したい。

参考サイト

^ PR TIMES. 「川崎市の救急活動の新ソリューションとしてNSER mobileの実証がスタート | TXP Medical株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000103.000031630.html, (参照 24-11-19).

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