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公開：2024-11-20

ENEOSとふくしま緑の森づくり公社が森林活用の連携協定を締結、J-クレジット創出で脱炭素社会の実現へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ENEOSとふくしま緑の森づくり公社が連携協定を締結
• 森林由来のJ-クレジット創出で脱炭素社会実現へ
• 約1万haの森林でCO2吸収量年間4万トン規模を見込む

福島県の森林活用によるJ-クレジット創出プロジェクト始動

ENEOSとふくしま緑の森づくり公社は2024年11月18日に福島県内の森林を活用した脱炭素社会の実現に向けた連携協定を締結した。両社はふくしま緑の森づくり公社が管理する森林を対象とする森林由来のJ-クレジットを創出し、ENEOSは東北地方をはじめとする事業活動におけるCO2排出量のオフセットに活用する方針だ。^[1]

連携協定を通じて森林の持つCO2吸収能力の長期的な維持を目指しており、クレジット売却益は森林整備の費用に充てられることになった。ふくしま緑の森づくり公社は森林施業の取り組みに還元することで、福島県内でのJ-クレジットを活用した先行的モデル事例となるよう取り組みを進めるだろう。

ENEOSグループはScope1、2のCO2排出量を2030年度までに2013年度対比46%削減するという目標を掲げている。東北地方初となる今回の連携協定では過去最大規模のクレジット創出量を見込んでおり、全国展開を通じて適切な森林管理による森林資源の保全を推進していく構えだ。

J-クレジット創出プロジェクトの詳細

ENEOSの公式サイトはこちら

J-クレジットについて

J-クレジットとは省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2などの温室効果ガスの排出削減量や、適切な森林管理によるCO2などの吸収量をクレジットとして国が認証する制度である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 国が運営する公的な制度として信頼性が高い
• 温室効果ガス排出削減や森林管理による吸収量を認証
• 企業のカーボンオフセットに活用可能

森林由来のJ-クレジットは適切な森林管理によって創出される仕組みであり、森林整備費用の確保と地域経済への貢献が期待できる。ENEOSとふくしま緑の森づくり公社の連携協定では約10,000haの森林を対象に年間約4万トン規模のCO2吸収量を見込んでおり、大規模な事例として注目を集めている。

福島県の森林活用プロジェクトに関する考察

ENEOSとふくしま緑の森づくり公社の連携協定は、福島県の森林資源を活用した脱炭素への取り組みとして画期的な一歩となる。森林整備費用の確保という課題に対してJ-クレジットの売却益を活用する仕組みは、持続可能な森林管理モデルとして他地域への展開も期待できるだろう。

一方で森林管理の長期的な継続性や人材確保、気候変動による自然災害リスクなど、さまざまな課題も想定される。森林の多面的機能を維持しながら安定的なクレジット創出を実現するためには、地域との連携強化や先端技術の導入による効率化が求められるだろう。

本プロジェクトを通じて得られる知見は、全国の森林管理における新たなビジネスモデルの構築に貢献する可能性を秘めている。福島県の森林資源の価値再評価と地域経済の活性化、そして脱炭素社会の実現に向けた取り組みの加速が強く期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「福島県における「森林を活用した脱炭素社会の実現に向けた連携協定」開始 | ENEOS株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000039980.html, (参照 24-11-20).

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