【CVE-2024-52298】macro-pdfviewerに深刻な権限昇格の脆弱性、PDFファイルへの不正アクセスが可能に
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記事の要約
- macro-pdfviewerにPDF文書へのアクセス権限の脆弱性
- 任意のPDF文書を最終編集者の権限で閲覧可能
- バージョン2.5.6で修正完了
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macro-pdfviewerのWYSIWYGエディタにおける権限昇格の脆弱性
GitHubは2024年11月13日、XWiki用PDFビューアマクロmacro-pdfviewerの脆弱性【CVE-2024-52298】を公開した。この脆弱性は「Delegate my view right」機能を悪用することで攻撃者が権限のないPDF文書に最終編集者の権限でアクセスできてしまう深刻な問題を引き起起こしている。攻撃者はページインデックスのアタッチメントタブからJSON形式で保護されたファイルの情報を取得することが可能だ。[1]
この脆弱性の特徴として、攻撃者がページの最終編集者の権限でPDFファイルを閲覧できる点が挙げられる。UIで表示されるN/Aの表示に関係なく、HTTPリクエストを調査することでJSON内の添付ファイルURLから必要な値を取得することができるため、保護されたファイルへのアクセスが可能になってしまう。
GitHubのセキュリティアドバイザリによると、この脆弱性はCVSS v3.1で深刻度が7.5(高)と評価されており、攻撃に特別な権限や条件は必要ないとされている。また、この脆弱性は機密情報の漏洩につながる可能性があるため、早急なアップデートが推奨される。
macro-pdfviewerの脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE番号 | CVE-2024-52298 |
影響を受けるバージョン | 1.6.2以上2.5.6未満 |
CVSS評価 | 7.5(高) |
脆弱性の種類 | CWE-615(ソースコードコメントにおける機密情報の含有) |
対策 | バージョン2.5.6へのアップデート |
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権限昇格の脆弱性について
権限昇格の脆弱性とは、システム上で通常与えられている権限以上の特権を不正に取得できる脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 正規の認証プロセスをバイパスして高い権限を取得
- システムの設計上の欠陥を利用した攻撃が可能
- 機密情報への不正アクセスのリスクが高い
macro-pdfviewerの事例では、攻撃者が「Delegate my view right」機能を悪用することで、最終編集者の権限を不正に取得している。この脆弱性を利用すると、JSONレスポンス内の添付ファイルURLから必要な情報を取得し、保護されたPDFファイルにアクセスすることが可能になってしまう。
macro-pdfviewerの脆弱性に関する考察
macro-pdfviewerの脆弱性は、XWikiプラットフォームにおけるドキュメント管理の安全性に重大な影響を及ぼす可能性がある。特にエンタープライズ環境では機密文書の管理が重要であり、PDFビューア機能の権限管理の不備は情報漏洩のリスクを著しく高めている。また、HTTPリクエストの調査だけで攻撃が可能な点は、攻撃の容易さを示している。
今後は同様の脆弱性を防ぐため、ファイルアクセス権限の厳格な検証システムの実装が必要になるだろう。特にJSONレスポンスに含まれる機密情報の取り扱いには細心の注意が必要であり、アクセス権限の継承メカニズムの見直しも検討すべきである。また、定期的なセキュリティ監査とペネトレーションテストの実施も重要になってくる。
XWikiコミュニティには、より強固なアクセス制御機能の開発とセキュリティガイドラインの整備が期待される。特にマクロ機能のセキュリティモデルの再設計と、アクセス権限の継承に関する明確なポリシーの策定が必要だ。このような取り組みにより、エンタープライズレベルのセキュリティ要件を満たすプラットフォームとしての価値が高まるだろう。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-52298, (参照 24-11-21).
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