【CVE-2024-43452】Windowsレジストリの権限昇格の脆弱性が発見、複数バージョンに影響
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記事の要約
- Windowsレジストリの権限昇格の脆弱性が発見
- CVE-2024-43452として識別される重大な脆弱性
- 複数のWindowsバージョンに影響を及ぼす問題
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Windowsレジストリの権限昇格の脆弱性
Microsoftは2024年11月12日に、Windowsレジストリにおける権限昇格の脆弱性【CVE-2024-43452】を公開した。この脆弱性はTime-of-check Time-of-use(TOCTOU)レースコンディションに分類され、CVSSスコア7.5のハイリスクな脆弱性として評価されている。[1]
この脆弱性は、Windows 10 Version 1809からWindows Server 2025まで、複数のWindowsバージョンに影響を及ぼすことが確認されている。脆弱性の特徴として、ネットワークからの攻撃が可能であり、攻撃の複雑さは高いものの、特権は不要で、ユーザーの関与が必要とされている。
Microsoftは影響を受けるすべてのバージョンに対してセキュリティアップデートを提供している。Windows Server 2022では10.0.20348.2849および10.0.20348.2819より前のバージョンが影響を受け、Windows 11 version 22H2では10.0.22621.4460より前のバージョンが対象となっている。
影響を受けるWindowsバージョンまとめ
製品名 | 影響を受けるバージョン |
---|---|
Windows 10 Version 1809 | 10.0.17763.6532より前 |
Windows Server 2019 | 10.0.17763.6532より前 |
Windows 11 version 22H2 | 10.0.22621.4460より前 |
Windows Server 2025 | 10.0.26100.2314より前 |
Windows Server 2008 SP2 | 6.0.6003.22966より前 |
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Time-of-check Time-of-useレースコンディションについて
Time-of-check Time-of-use(TOCTOU)レースコンディションとは、プログラムが特定のリソースやデータの状態を確認してから実際に使用するまでの間に、そのリソースの状態が変更される可能性がある脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- リソースの状態確認と使用の間にタイミングの隙間が存在
- 並行処理による予期せぬ動作を引き起こす可能性
- セキュリティチェックを迂回される危険性がある
Windowsレジストリにおける本脆弱性では、レジストリキーの確認と実際の操作の間に発生するレースコンディションが権限昇格の原因となっている。攻撃者はこの脆弱性を悪用することで、システム上で高い権限を取得し、重要なデータへのアクセスや改ざんが可能となる可能性がある。
Windowsレジストリの権限昇格の脆弱性に関する考察
本脆弱性の特筆すべき点は、幅広いWindowsバージョンに影響を及ぼす深刻度の高さにある。特にWindows Server 2008 SP2から最新のWindows Server 2025まで、長期にわたって使用されているバージョンに影響があることから、企業システムへの影響が懸念される。早急なパッチ適用による対策が不可欠だろう。
今後の課題として、レースコンディション対策の強化が挙げられる。並行処理を伴うシステムでは、同様の脆弱性が発生するリスクが常に存在しており、設計段階からの対策が重要となる。また、セキュリティテストの段階でレースコンディションを検出する手法の確立も求められるだろう。
将来的には、Windowsレジストリのアクセス制御メカニズムの改善が期待される。特に権限昇格に関連する処理については、アトミック性を確保する仕組みの導入や、より厳密な権限チェックの実装が望まれる。セキュリティと利便性のバランスを保ちつつ、システムの信頼性向上を図ることが重要だ。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-43452, (参照 24-11-22).
- Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp
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