クラフターの法人向けAI「Crew」がGPT-4o miniに対応、企業の生産性向上に貢献

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約

クラフターが社内資料参照AI「Crew」を提供
GPT-4o miniの対応を7月末に完了
Crewは複数LLMに対応し高度な機能を搭載

クラフターの法人向け生成AI「Crew」がGPT-4o miniに対応

株式会社クラフターは、社内資料参照の法人向け生成AI「Crew（クルー）」において、2024年7月18日に米OpenAI社が発表した新APIモデル「GPT-4o mini」への対応を7月末に完了したと発表した。Crewは企業の自社データと連携し、社内ノウハウを基に精度の高い回答を生成する特徴を持つ。^[1]

GPT-4o miniは、GPT-4oと同等の性能を持つ最先端の大規模言語モデルだ。主な特徴として、低コストでの利用が可能な小型モデルであること、主要なテストで82%という高得点を獲得していること、使用量に応じた低価格での提供がなされていることが挙げられる。

Crewは、GPT-4o miniの他にもAzure AI、GPT-4.0、4o、Gemini、Claudeなど複数のLLMに対応している。RAG機能を活用した社内データとの連携、個人情報の自動検出と非表示機能、従業員の詳細な権限設定、社内文書をアップロードしての会話機能、100種類以上のプロンプトテンプレートなど、高度な機能を多数搭載していることが特徴だ。

Crewの主要機能まとめ

	データ連携	セキュリティ	ユーザビリティ	LLM対応
主な機能	RAG機能活用	個人情報自動検出	プロンプトテンプレート	複数LLM対応
特徴	社内ノウハウ活用	NGワードカスタマイズ	100種類以上用意	GPT-4o mini含む
利点	精度の高い回答	情報漏洩防止	AI初心者でも使いやすい	用途に応じた選択可

RAG機能について

RAG機能とは、Retrieval-Augmented Generation（検索拡張生成）の略称で、大規模言語モデルの回答生成を外部知識で補強する技術のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

外部データベースから関連情報を検索し回答に活用
最新または特定の情報を含めた回答が可能
企業固有の知識を活用した精度の高い回答を実現

Crewに搭載されているRAG機能は、企業の自社データと連携することで、蓄積された社内のノウハウを基に精度の高い回答を生成することを可能にしている。この機能により、一般的な知識だけでなく、企業特有の情報や最新のデータを含めた回答が得られ、業務効率の向上や意思決定の迅速化につながるのだ。

Crewの法人向け生成AIサービスに関する考察

Crewの今後の課題として、セキュリティのさらなる強化が挙げられる。企業の機密情報を扱う以上、データの暗号化やアクセス制御の徹底、外部からの攻撃に対する防御策の継続的な更新が必要不可欠だ。また、AIの判断ミスや不適切な回答によるリスクを最小限に抑えるための監視体制の構築も重要になるだろう。

今後追加してほしい機能としては、マルチモーダル対応が挙げられる。テキストだけでなく、画像や音声、動画などの多様なデータを解析し、より包括的な情報提供ができるようになれば、Crewの活用範囲が大きく広がるはずだ。また、他の業務システムとのシームレスな連携機能も望まれる。ERP（統合基幹業務システム）やCRM（顧客関係管理）システムとの連携により、より統合的な業務支援が可能になるだろう。

Crewの今後に期待したいのは、AIの判断プロセスの可視化だ。企業での重要な意思決定にAIを活用する場合、その判断根拠を明確に示せることが重要になる。説明可能なAI（XAI）技術の導入により、Crewの提案や回答がどのようなロジックに基づいているかを明示できれば、ユーザーの信頼性向上につながるはずだ。また、業界特化型のモデル開発にも期待したい。