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ファンペップとゼウレカがAI活用で抗体誘導ペプチド創薬研究を開始、候補化合物の早期創出を目指す

text: XEXEQ編集部

ファンペップとゼウレカがAI活用で抗体誘導ペプチド創薬研究を開始、候補化合物の早期創出を目指す

PR TIMES より


記事の要約

  • ファンペップが抗体誘導ペプチドのAI創薬研究を開始
  • ゼウレカとの研究委託契約を締結し、AI技術を活用
  • 抗体誘導ペプチドの候補化合物創出を加速へ

ファンペップとゼウレカの抗体誘導ペプチドAI創薬研究提携

株式会社ファンペップは2024年8月7日、三井物産株式会社の完全子会社である株式会社ゼウレカとの間でAI創薬支援サービスに関する研究委託契約を締結し、抗体誘導ペプチドのAI創薬研究を開始したと発表した。この提携により、ファンペップの抗体誘導ペプチド創薬プラットフォーム技術「STEP UP」にゼウレカのAI技術を融合させ、より精度の高いエピトープ設計が可能になると期待されている。[1]

抗体誘導ペプチドは、患者の体内で標的タンパク質に対する抗体産生を誘導することで治療効果を期待するペプチド治療ワクチンだ。ファンペップは、様々な標的タンパク質に対する抗体誘導ペプチドの候補化合物を創出することで研究開発パイプラインの強化を図っている。今回の提携により、複雑な標的タンパク質の立体構造データを踏まえた精度の高いエピトープ設計が可能となり、抗体誘導ペプチドの候補化合物がより早期に創出されることが期待されている。

ゼウレカは、保有するスーパーコンピューターや計算創薬技術を用い、AIや大規模の分子動力学シミュレーションを活用した創薬支援サービスを提供している。リガンドとタンパク質の複合体構造提示や超大規模なバーチャルスクリーニングなど、幅広いAI創薬支援サービスを展開しており、今回の提携でその技術力がファンペップの研究開発に活かされることになる。

ファンペップとゼウレカの提携概要

ファンペップ ゼウレカ
主な役割 抗体誘導ペプチド創薬技術提供 AI創薬支援サービス提供
コア技術 STEP UP(創薬プラットフォーム) AIと分子動力学シミュレーション
期待される成果 精度の高いエピトープ設計 複雑な立体構造解析の実現
目標 候補化合物の早期創出 創薬プロセスの効率化

エピトープについて

エピトープとは、抗体が結合する短いペプチド配列のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 抗原分子上の特定の部位を構成する
  • 抗体の結合部位となり、免疫応答を引き起こす
  • 抗体誘導ペプチドの設計において重要な役割を果たす

エピトープの正確な同定と設計は、効果的な抗体誘導ペプチドの開発において極めて重要だ。AIと分子動力学シミュレーションを活用することで、複雑なタンパク質構造からより精密にエピトープを予測し、最適な抗体誘導ペプチドの設計が可能になる。これにより、従来の方法よりも効率的かつ効果的な創薬プロセスの実現が期待されている。

抗体誘導ペプチドのAI創薬研究に関する考察

今後、AIを活用した抗体誘導ペプチドの研究開発が進むにつれ、データの質と量の確保が重要な課題となるだろう。特に、rare diseaseなど症例数の少ない疾患に対する創薬では、限られたデータからいかに有用な情報を抽出するかが鍵を握る。また、AIモデルの解釈可能性を高め、創薬プロセスの透明性を確保することも重要な課題となるだろう。

今後追加してほしい新機能として、リアルタイムでの実験データフィードバックシステムが挙げられる。in vitroやin vivo実験の結果をAIモデルに即時反映させることで、より迅速かつ正確な候補化合物の最適化が可能になるだろう。さらに、他のオミクスデータ(トランスクリプトームやプロテオームなど)との統合解析機能も、複雑な生体内相互作用の理解に役立つと考えられる。

今後に期待したいのは、AIを活用した創薬プラットフォームの標準化と、製薬企業間でのデータ共有の促進だ。これにより、個々の企業の限界を超えた大規模なデータ解析が可能となり、創薬の成功確率が飛躍的に向上する可能性がある。また、AIモデルの継続的な改善と、それに伴う規制当局との対話も重要になるだろう。新しい技術の導入と患者の安全性確保のバランスを取りながら、革新的な治療法の開発を加速させることが期待される。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「抗体誘導ペプチドのAI創薬研究開始のお知らせ | 株式会社ファンペップのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000142282.html, (参照 24-08-10).

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