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公開：2024-08-10

ユナイテッドがKAERU株式会社に出資、高齢者向け見守りキャッシュレスサービスの展開加速へ

text: XEXEQ編集部

記事の要約

• ユナイテッドがKAERU株式会社に出資
• KAERUは高齢者向け見守りキャッシュレスサービスを提供
• 認知症患者の金銭管理問題の解決を目指す

ユナイテッドによるKAERU株式会社への出資背景

ユナイテッド株式会社は、高齢者向けの見守り機能付きキャッシュレスソリューションを提供するKAERU株式会社へ出資を行った。KAERUは「誰もがお買いものを楽しみ続けられる世の中にする」をビジョンに掲げ、認知症を患う人向けのプリペイドカード式決済サービス「KAERU」を展開している。^[1]

日本の高齢化に伴い、認知症患者数は2060年に1,154万人に達すると予測されている。高齢者の金銭管理は家族や介護施設にとって大きな負担となっており、KAERUのサービスはこの課題解決を目指している。家族がプリペイドカードに入金することで、高齢者は自身で金銭管理をせずに使用でき、家族は利用状況を確認できる仕組みだ。

ユナイテッドはKAERUのビジョンに共感し、認知症患者の金銭管理問題解決に不可欠なサービスになると期待して出資を決定した。KAERUは調達資金で家族信託の紹介や保険販売等での実績作りを行う予定であり、ユナイテッドも事業拡大と成長を支援していく方針だ。

KAERU株式会社の概要まとめ

プリペイドカード式決済サービスについて

プリペイドカード式決済サービスとは、予めカードにチャージした金額の範囲内で支払いを行うことができる決済システムのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 事前にチャージした金額以上は使用できないため、使いすぎを防止できる
• クレジットカードと異なり、審査不要で即時発行が可能
• 利用履歴の確認が容易で、金銭管理に役立つ

KAERUが提供するプリペイドカード式決済サービス「KAERU」は、これらの特徴に加えて高齢者向けの見守り機能を備えている。家族が遠隔でカードへの入金や利用状況の確認ができるため、認知症患者の金銭管理をサポートする有効なツールとなっている。また、利用上限の設定や介護職員への預け入れにも対応しており、高齢者の生活を多面的に支援する仕組みとなっている。

高齢者向けキャッシュレスサービスに関する考察

今後、高齢者向けキャッシュレスサービスの普及に伴い、個人情報保護やデータセキュリティの問題が顕在化する可能性がある。高齢者の金銭管理情報は極めてセンシティブなデータであり、不正アクセスや情報漏洩のリスクに対して、より強固なセキュリティ対策が求められるだろう。また、認知機能の低下に伴う誤操作や詐欺被害の防止策も重要な課題となる可能性が高い。

新機能としては、AIを活用した異常検知システムの導入が期待される。高齢者の通常の支出パターンから逸脱した取引を自動的に検出し、家族や介護者に通知する機能は、不正利用の早期発見に役立つだろう。また、音声認識技術を活用した操作支援機能や、視覚的な工夫を凝らしたユーザーインターフェースの開発も、高齢者の利便性向上に寄与する可能性がある。

今後は、金融サービスと介護サービスの融合がさらに進むことが期待される。例えば、医療情報と連携したヘルスケア機能の追加や、地域の見守りネットワークとの連携など、高齢者の生活全般をサポートする総合的なプラットフォームへと発展していく可能性がある。このような進化により、高齢者の自立支援と家族の負担軽減が同時に実現され、超高齢社会における新たな社会インフラとしての役割を果たすことが期待されるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「高齢者向けの見守り機能付きキャッシュレスソリューションを提供する「KAERU株式会社」に出資 | ユナイテッド株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000338.000023821.html, (参照 24-08-10).

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