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鹿屋体育大学がSPLYZA TEAMSを用いた柔道競技映像分析研究を発表、戦略構築に新たな視点

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

鹿屋体育大学がSPLYZA TEAMSを用いた柔道競技映像分析研究を発表、戦略構築に新たな視点

PR TIMES より


記事の要約

  • 鹿屋体育大学の研究者が柔道分析論文を発表
  • SPLYZA TEAMSを使用して競技映像を分析
  • 選手の競技実相可視化で競技力向上を探求

鹿屋体育大学の柔道競技映像分析研究

鹿屋体育大学の小崎亮輔講師と小澤雄二教授は、柔道の競技映像を分析ツールを用いて分析し、競技力向上のヒントを探索する研究論文を2024年8月16日に発表した。この論文は、日本発の国際学術論文ジャーナル「Journal of Digital Life」に掲載されている。研究では、株式会社SPLYZAが提供する競技映像分析ツールSPLYZA TEAMSを使用し、大学生競技者の競技実相を可視化することを目的としている。[1]

研究チームは、「勝った試合の決着内容」「負けた試合の決着内容」「投げ技を仕掛けた選手」「試合内での投げ技の実施時間帯」など、合計10のタグを設定してSPLYZA TEAMSで分析を行った。事前に立てた3つの仮説のうち、「A選手は背負い投げと、背負い投げの準備動作に関連する小内刈りを多用している」という仮説のみが支持され、他の2つは棄却された。

分析結果から、仕掛ける投技の構成や数については修正の必要がないことが判明した。一方で、負けた試合での投技は組手の状態が不利な状態で仕掛けている傾向があることが明らかになった。これらの知見は、選手の競技能力向上に向けた重要なヒントとなるだろう。この研究は、競技映像分析ツールを活用した柔道の戦略構築に新たな視点を提供している。

論文の詳細はこちら

柔道競技映像分析研究の結果まとめ

仮説1 仮説2 仮説3
内容 背負い投げと小内刈りの多用 試合の勝敗と投げ技の数の関連 勝利試合での背負い投げの多用
結果 支持 棄却 棄却
分析からの発見 投技構成の修正不要 投技数と勝敗に直接的関連なし 背負い投げの使用頻度と勝敗に関連なし
改善点 現状維持 質的側面の分析が必要 有利な組手からの技の出し方

SPLYZA TEAMSについて

SPLYZA TEAMSとは、株式会社SPLYZAが提供している競技映像分析ツールのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 競技映像を読み込み、評価要素を「タグ」として付与可能
  • 複数の分析項目を設定し、多角的な競技分析が可能
  • 選手の競技実相を可視化し、戦略構築に活用できる

SPLYZA TEAMSは、柔道以外の競技にも応用可能な汎用性の高いツールである。今回の研究では、「勝った試合の決着内容」「負けた試合の決着内容」「投げ技を仕掛けた選手」「試合内での投げ技の実施時間帯」など、合計10のタグを設定して分析を行った。このように、各競技や分析目的に応じてカスタマイズ可能な柔軟性も特徴の一つと言える。

柔道競技映像分析研究に関する考察

鹿屋体育大学の研究者による柔道競技映像分析は、従来の主観的な分析方法に客観的なデータを加えた点で画期的だ。SPLYZA TEAMSを用いた詳細な分析により、選手自身のイメージと実際の競技内容のずれを明確にし、弱点の把握や戦略の改善に貢献する可能性が高い。ただし、データの解釈には専門知識が必要であり、コーチングスタッフの育成も今後の課題となるだろう。

この研究手法が広く普及すれば、柔道界全体の競技レベル向上につながる可能性がある。個々の選手の特性に合わせた効果的なトレーニング方法の開発や、対戦相手の分析による戦略立案など、応用範囲は広い。一方で、データに頼りすぎることで柔道の本質的な部分が失われる危険性も考慮する必要がある。

今後は、AIを活用したリアルタイム分析や、選手の生体データとの連携など、さらなる技術革新が期待される。また、この研究手法を他の格闘技や球技にも応用することで、スポーツ科学全体の発展に寄与する可能性もある。競技映像分析技術の進化が、スポーツの新たな可能性を切り開くことは間違いないだろう。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「Journal of Digital Life 特集号に鹿屋体育大学・小崎亮輔氏らが論文発表 柔道の戦略構築に効果 競技映像分析ツールを活用 | 株式会社産経デジタルのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000072694.html, (参照 24-08-17).

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