1Password XAMがMicrosoft EntraとGoogle Workspaceに対応、アクセス管理の包括的セキュリティを強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約
1Password Extended Access Managementの機能拡張と新たなサポート
1Password Extended Access Managementの新機能まとめ
Extended Access Managementについて
1Password Extended Access Managementに関する考察
参考サイト

記事の要約

1Password XAMがMicrosoft Entraに対応
Google Workspaceサポートもベータ版で追加
デバイストラストやアプリケーション分析機能を強化

1Password Extended Access Managementの機能拡張と新たなサポート

1Password社は2024年8月7日、Extended Access Management（XAM）サービスがMicrosoft EntraおよびGoogle Workspaceに対応したことを発表した。この拡張により、リモートワークやBYODの普及に伴う未承認アプリや信頼されていないデバイスの増加に対処し、アクセス信頼ギャップを解消する新しいサイバーセキュリティカテゴリーを確立している。^[1]

1Password XAMは、すべてのサインイン、アプリケーション、デバイスに対するセキュリティを提供する。Microsoft Entra向けのデバイストラスト機能が一般提供され、Google Workspaceサポートもベータテスト段階に入った。これにより、未知のデバイスや安全でないデバイスからの機密データへのアクセスを防ぎ、エンドユーザーにデバイスのコンプライアンス確保の手順を提供する。

さらに、アプリケーションインサイト機能がベータテストを開始し、企業が従業員の実際のアプリケーション使用状況を可視化できるようになった。これにより、管理者は承認済みアプリケーションへの誘導や未管理アプリへのアクセス管理が可能になる。また、ユーザーIDやユニバーサルサインオン機能も追加され、1Password XAMのセキュリティ機能が大幅に強化された。

1Password Extended Access Managementの新機能まとめ

	デバイストラスト	アプリケーションインサイト	ユーザーID	ユニバーサルサインオン
主な機能	デバイス健全性チェック	アプリ使用状況の可視化	ID管理ソリューション	統一ログイン体験
対応状況	Microsoft Entra: 一般提供 Google Workspace: ベータ	ベータテスト中	ベータテスト中	提供中
主なメリット	未知デバイスからのアクセス防止	シャドーITの管理	IDライフサイクル管理	あらゆる認証方式に対応

Extended Access Managementについて

Extended Access Management（XAM）とは、すべてのアプリケーション、デバイス、ユーザーに対するアクセス管理を拡張したセキュリティソリューションのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

未承認アプリや信頼されていないデバイスからのアクセスを制御
デバイスの健全性チェックとコンプライアンス確保を自動化
アプリケーション使用状況の可視化と管理を実現

1Password XAMは、Microsoft EntraやGoogle Workspaceとの統合により、より広範なエコシステムでのセキュリティ強化を可能にしている。デバイストラスト機能を通じて、未知のデバイスや安全でないデバイスからの機密データへのアクセスを防ぎ、エンドユーザーにデバイスのコンプライアンス確保の手順を提供することで、セキュリティリスクの低減に貢献している。

1Password Extended Access Managementに関する考察

1Password XAMのMicrosoft EntraおよびGoogle Workspaceサポート追加は、企業のセキュリティ態勢強化に大きく貢献する可能性がある。特にリモートワークやBYODの普及により増加している未承認アプリや信頼されていないデバイスからのアクセスリスクに対して、包括的な解決策を提供している点が評価できる。一方で、導入に伴う既存のワークフローへの影響や、ユーザーの利便性とセキュリティのバランスをどう取るかが課題となるだろう。

今後の課題として、異なるIDプロバイダー間での相互運用性の向上や、AIを活用したより高度な脅威検知機能の統合が考えられる。また、コンプライアンス要件の厳格化に伴い、より詳細な監査ログやレポート機能の拡充も必要になるかもしれない。1Passwordには、これらの課題に対応しつつ、ユーザビリティを損なわないソリューションの開発を期待したい。

Extended Access Managementは、従来のIDaaS（Identity as a Service）やCASB（Cloud Access Security Broker）の枠を超えた新しいカテゴリーとして注目を集めている。1Password XAMの今後の発展により、企業のセキュリティ戦略がどのように変化していくか、業界全体に与える影響も含めて注視していく必要があるだろう。特に、マルチクラウド環境やハイブリッドワークモデルにおける統合セキュリティソリューションとしての可能性に期待が高まる。