ファブリカHD、丸紅プラックス、東芝が中古EV電池診断プロジェクトを開始、業界初の評価指標で中古EV市場の信頼性向上へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

中古EV電池診断の実証事業を開始
業界初の評価指標を確立
車選びドットコムに半年間掲載し検証

中古EV電池診断実証事業の開始と業界初の評価指標確立

株式会社ファブリカコミュニケーションズ、丸紅プラックス株式会社、株式会社東芝は、中古電気自動車（EV）の電池の状態を診断する実証事業「中古車EV電池診断プロジェクト」を2024年8月23日に開始した。東芝が保有する電池劣化診断技術を用いて、3社は2022年4月から評価指標の確立に取り組み、このたび試作版を完成させたのである。^[1]

この新しい指標は、ファブリカコミュニケーションズが運営する中古車情報サイト「車選びドットコム」に半年間掲載されることで、その実用性が検証される。この取り組みにより、中古車市場においてEVの電池の容量や劣化状態を定量的に判断する業界初の指標が確立され、購入者の信頼性向上に貢献することが期待されている。

本プロジェクトでは、電池の残容量に加え、電気化学に基づいた指標を用いて電池の内部状態を可視化し、劣化度を定量的に判断する指標の確立を目指している。短時間での電池測定・診断方法の確立や、株式会社電知の機材提供などによる技術協力のもと、短時間での正確な診断を実現する測定器の小型化に向けた技術開発も進められてきた。

中古EV電池診断プロジェクトの概要

項目	詳細
実施企業	ファブリカコミュニケーションズ、丸紅プラックス、東芝
プロジェクト名	中古車EV電池診断プロジェクト
開始日	2024年8月23日
主な目的	中古EV電池の状態診断と評価指標の確立
検証方法	車選びドットコムに半年間掲載
技術協力	株式会社電知（機材提供）

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電気化学に基づいた指標について

電気化学に基づいた指標とは、電池の内部状態を科学的に評価するための測定基準のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

電池の劣化度を定量的に判断可能
内部状態の可視化が可能
短時間での正確な診断を実現

この指標を用いることで、中古EVの電池状態を従来よりも正確に評価することが可能になる。車選びドットコムでの半年間の掲載を通じて、この新しい指標の実用性が検証され、中古EV市場の信頼性向上に大きく貢献することが期待されている。

中古EV電池診断プロジェクトに関する考察

中古EV電池診断プロジェクトの開始は、急速に拡大するEV市場において重要な役割を果たすだろう。特に、中古EVの価値を正確に評価することが可能になることで、中古EV市場の活性化と信頼性向上に大きく寄与すると考えられる。しかし、この新しい評価指標が広く受け入れられるまでには、業界全体の理解と協力が必要となるだろう。

今後の課題としては、評価指標の精度向上や診断プロセスの効率化が挙げられる。また、異なるEVメーカーや車種間での統一された評価基準の確立も重要な課題となるだろう。これらの課題に対しては、継続的なデータ収集と分析、さらには人工知能（AI）技術の活用などが解決策として考えられる。

将来的には、この診断技術をリアルタイムで車両に搭載し、常時電池状態をモニタリングできるシステムの開発が期待される。また、この技術を活用した中古EV電池の再利用や再資源化プログラムの確立も、循環型社会の実現に向けた重要な取り組みとなるだろう。今後、このプロジェクトが中古EV市場の健全な発展と、持続可能なモビリティ社会の構築に大きく貢献することを期待したい。