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公開：2024-08-24

特許庁がVC-IPAS2024年度採択VC15社を決定、スタートアップの知財戦略支援を強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 特許庁がVC-IPASの2024年度採択VC15社を決定
• VCへの知財専門家派遣によりスタートアップを支援
• 知財戦略構築でスタートアップの成長を加速

特許庁がVC-IPASの2024年度採択VC15社を発表

特許庁は2024年8月23日、「ベンチャーキャピタルへの知財専門家派遣プログラム（VC-IPAS）」の2024年度採択VC15社を決定したと発表した。本プログラムは、ベンチャーキャピタル（VC）へ弁理士・弁護士といった知財の専門家を派遣し、VCを通じてスタートアップへの知財戦略構築等の支援を行うものだ。^[1]

VC-IPASの目的は、革新的な技術やアイデアを基に創業するスタートアップの競争力強化にある。多くのスタートアップでは、知財に関する知識や知財戦略の立案等にかけるリソースが不足しており、コアとなる知財が十分に保護・活用されずに競争力を失うことが課題となっていた。

採択された15社のVCには、アーキタイプベンチャーズ株式会社やアグリビジネス投資育成株式会社、株式会社WiLなどが含まれている。これらのVCと協働して、派遣された専門家が投資前及び投資後のスタートアップに対して事業戦略に連動した知財戦略構築等の支援を行い、スタートアップの成長加速を目指す。

2024年度VC-IPAS採択VC一覧

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知財戦略について

知財戦略とは、企業や組織が保有する知的財産を効果的に保護・活用し、競争優位性を確保するための総合的な計画のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 特許・商標・著作権等の知的財産権の取得と管理
• 競合他社の知財動向分析と対策立案
• 自社の技術・ブランド価値の最大化

VC-IPASプログラムでは、スタートアップの事業戦略に連動した知財戦略の構築を支援する。これにより、スタートアップが自社の革新的な技術やアイデアを適切に保護し、それらを基に競争力を維持・強化することが可能になる。知財戦略の適切な実施は、スタートアップの持続的成長と企業価値向上に大きく貢献するだろう。

VC-IPASプログラムに関する考察

VC-IPASプログラムの最大の利点は、スタートアップが早期段階から専門家の支援を受けられることだ。これにより、知財に関する知識や経験が不足しがちなスタートアップでも、適切な知財戦略を構築し、競争力の源泉となる技術やアイデアを守ることができる。また、VCを通じた支援により、投資判断の際の知財評価の質も向上し、より適切な資金配分が可能になるだろう。

一方で、今後の課題として、支援を受けられるスタートアップの数や地域的な偏りが挙げられる。採択されたVC15社の支援可能なスタートアップ数には限りがあり、支援を必要とするすべてのスタートアップに行き渡らない可能性がある。また、採択されたVCの多くが東京に集中しており、地方のスタートアップが十分な支援を受けられない恐れもある。

これらの課題に対する解決策として、オンラインを活用した遠隔支援の拡充や、地方のVCやアクセラレーターとの連携強化が考えられる。さらに、知財戦略に関するオンライン学習プラットフォームの構築など、より多くのスタートアップが知財に関する基礎知識を得られる機会を提供することも重要だ。今後、プログラムの成果を評価しつつ、支援の範囲と質の拡大が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「特許庁「ベンチャーキャピタルへの知財専門家派遣プログラム（VC-IPAS）」の2024年度採択VC15社を決定しました！ | ベンチャーキャピタルへの知財専門家派遣プログラム（VC-IPAS）事務局のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000142661.html, (参照 24-08-24).

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