東京建物がスマートフォンによるタッチ入退館システムを国内賃貸オフィス初導入、セキュリティ向上とシームレスな入退館を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

東京建物がスマートフォンによるタッチ入退館システムを導入
国内賃貸オフィス初、セキュリティ向上とシームレスな入退館を実現
八重洲プロジェクトのオフィスエリアに第一弾として導入予定

東京建物のスマートフォンによるタッチ入退館システム導入

東京建物株式会社は、オフィスワーカーのスマートフォンにデジタルセキュリティカードを付与し、スマートフォンによるタッチ方式で入退館・入退室が可能となるシステムの導入を決定した。このシステムは、国内の賃貸オフィスビルにおいて初めて導入されるものであり、より高いセキュリティレベルを実現するとともに、QRコード提示やスマートフォンアプリの起動等なく、シームレスな入退館等が可能となる。^[1]

本システムの導入により、物理カードとしてのセキュリティカード発行が不要となり、管理の手間やコストを軽減しつつ、セキュリティレベルを向上させることができる。また、チームラボの協力により、オフィスワーカー向けのスマートフォンアプリを独自に開発し、デジタルセキュリティカードの付与に活用するほか、オフィスワーカーの利便性向上にも貢献する。

第一弾として、東京建物が再開発組合の一員として参画している「東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業（八重洲プロジェクト）」のオフィスエリアにおいて本システムを導入し、今後他物件への展開も検討している。このシステムは、近距離無線通信技術を利用しており、QRコードを提示する方式やBluetooth Low Energy(BLE)通信を活用する方式など、既存の方式とは仕組みが異なるものとなっている。

スマートフォンによるタッチ入退館システムの特徴まとめ

	導入効果	技術的特徴	環境への影響
セキュリティ	セキュリティレベル向上	近距離無線通信技術利用	物理カード不要でプラスチック削減
利便性	シームレスな入退館	QRコード・アプリ起動不要	半導体チップ使用量削減
管理効率	管理コスト・手間軽減	デジタルセキュリティカード	約75kgのプラスチック使用量削減見込み
アプリ機能	オフィスワーカーの利便性向上	チームラボと独自開発	-

近距離無線通信技術について

近距離無線通信技術とは、短距離間での無線通信を実現するための技術のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

短距離での高速データ通信が可能
低消費電力での通信が実現可能
セキュリティ性が高く、安全なデータ転送が可能

東京建物が導入するスマートフォンによるタッチ入退館システムでは、この近距離無線通信技術を活用している。従来のQRコードやBluetooth Low Energy(BLE)通信を使用する方式とは異なり、より高いセキュリティと利便性を両立させることが可能となっている。この技術の採用により、オフィスワーカーはスマートフォンをリーダーにかざすだけで、スムーズかつ安全に入退館・入退室を行うことができるようになった。

スマートフォンによるタッチ入退館システムに関する考察

東京建物のスマートフォンによるタッチ入退館システムは、オフィスセキュリティと利便性の両立という点で画期的だ。物理カードの紛失リスクや管理コストの削減、環境負荷の低減など、多方面にわたるメリットが期待できる。一方で、スマートフォンの紛失や盗難、バッテリー切れなどの新たな課題も考えられ、これらのリスクに対する対策も必要になるだろう。

今後起こりうる問題としては、システムの互換性やセキュリティの脆弱性が挙げられる。異なるビルや企業間でのシステムの互換性確保や、サイバー攻撃に対する防御策の強化が求められる可能性がある。解決策として、業界標準規格の策定やセキュリティ監査の定期的な実施、バックアップシステムの整備などが考えられるだろう。

将来的には、顔認証やAIによる行動分析など、さらに高度な認証技術との連携も期待したい。また、オフィスワーカーの行動データを活用した業務効率化やワークスペースの最適化など、新たな価値創造につながる機能の追加も検討の余地がある。このシステムが日本のオフィス環境の革新を牽引し、働き方改革の一翼を担うことを期待したい。