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公開：2024-07-18

SpecteeがAI防災サービスをメンテナンス・レジリエンスTOKYOで展示、リアルタイム浸水推定機能も公開

text: XEXEQ編集部

記事の要約

• Spectee、AI防災サービスのデモ展示を実施
• SNSとAIを活用した水害リスク可視化機能を公開
• 代表取締役がAI防災の最新取り組みを紹介

SpecteeのAI防災サービス、展示会で注目を集める

防災テックスタートアップSpecteeが、2024年7月24日から26日まで東京ビッグサイトで開催される「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2024」に出展する。同社のAIリアルタイム防災・危機管理サービス『Spectee Pro』のデモ展示が行われ、防災分野におけるAI活用の最前線が披露される。Spectee Proは、SNSや気象情報、自動車のプローブデータ、全国1万台以上の道路・河川カメラなど多様なデータソースを解析し、世界中で発生する災害や危機を迅速に収集、可視化、予測する革新的なサービスだ。^[1]

展示会では、台湾地震や能登半島地震、地政学リスクなどの有事における具体的な情報配信事例が紹介される。これにより、Spectee Proの実用性と効果が明確に示されるだろう。また、7月26日には同社代表取締役の村上建治郎氏がセミナーに登壇し、自治体の防災や企業のBCPなど様々な業界での採用実績を持つSpectee Proの活用事例を紹介する予定だ。このセミナーを通じて、AIが防災分野にもたらす変革の具体像が明らかになると期待される。

特に注目されるのは、「リアルタイム浸水推定」機能だ。この機能は、SNSに投稿された画像から浸水した場所や浸水の深さを割り出し、降水量や地形データと組み合わせて解析する。氾濫発生からリアルタイムに浸水範囲と各地の浸水深を地図上に表示することができ、2022年の実装以来、すでに多くの自治体や民間企業で活用されている。2024年7月15日までに350地点以上の浸水推定情報を提供しており、その有効性が実証されつつある。

リアルタイム浸水推定とは

リアルタイム浸水推定とは、SNSに投稿された画像から浸水状況を即時に分析し、地図上に表示する技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• SNS画像から浸水場所と深さを割り出す
• 降水量や地形データと組み合わせて解析
• 氾濫発生からリアルタイムに情報を提供
• 350地点以上の浸水推定情報を提供済み
• 自治体や民間企業で幅広く活用

この技術は、従来の水害対策に革新をもたらす可能性を秘めている。リアルタイムで浸水状況を把握できることで、より迅速かつ効果的な避難指示や救助活動が可能になる。さらに、長期的には都市計画や防災インフラ整備にも活用できる重要なデータを提供する可能性がある。

AI防災サービスに関する考察

AI防災サービスの普及に伴い、今後はデータの精度や信頼性の問題が顕在化する可能性がある。SNSの投稿には誤情報や偽情報が含まれる可能性があり、これらをいかに適切にフィルタリングし、正確な情報のみを抽出するかが課題となるだろう。また、プライバシーの問題も無視できない。個人を特定できる情報の取り扱いには細心の注意が必要となる。

今後期待される新機能としては、AIによる被害予測の精度向上が挙げられる。現在の技術を基盤としつつ、より長期的かつ広範囲な予測が可能になれば、防災計画の策定や都市開発において大きな価値を持つだろう。また、多言語対応や障がい者向けの情報提供機能の追加も重要だ。災害時には、あらゆる人々に平等に情報が行き渡ることが求められる。

AI防災サービスの発展は、自治体や企業、そして一般市民にとって大きな恩恵をもたらす。特に、リアルタイムの情報提供により、迅速な避難や的確な救助活動が可能になる点は、人命救助の観点から極めて重要だ。一方で、過度にAIに依存することで、人間の判断力や危機管理能力が低下する可能性もある。AIと人間の適切な役割分担を模索していくことが、今後の課題となるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「Spectee、「メンテナンス・レジリエンスTOKYO」にて、AI防災・危機管理サービスのデモ展示を実施 | 株式会社Specteeのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000207.000016808.html, (参照 24-07-18).

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