ラクスルが金融プラットフォーム事業に新規参入検討、中小企業の決済課題解決を目指す新サービス
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記事の要約
- ラクスルが金融プラットフォーム事業に参入検討
- 住信SBIネット銀行と金融サービス実現に向け協議
- 中小企業の決済課題解決を目指す
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ラクスルの金融プラットフォーム事業への新規参入検討
ラクスル株式会社は2024年9月12日、銀行サービスを含む金融プラットフォーム事業の新規参入に向けた検討を開始したことを発表した。この動きは中小企業の根源的な課題である決済に関する悩みを解決するためのものであり、サービス提供開始に先駆けて住信SBIネット銀行株式会社と金融サービスの実現に向けた協議を開始している。[1]
ラクスルは現在、累計登録ユーザーが260万人を超える日本でも珍しいプラットフォームに成長しており、その多くが中小企業のユーザーだ。同社は顧客インタビューを通じて、口座の新規開設や振込手数料をはじめとする決済業務に多大な時間と費用を要しているという中小企業の悩みを把握していた。
新規事業では、住信SBIネット銀行が提供するフルバンキングBaaS(Banking as a Service)の「NEOBANK®」を活用し、ラクスルのお客さまを対象とする金融サービスの実現を目指している。このサービスは2025年より順次提供を開始する予定であり、中小企業にとって圧倒的に便利で経済合理性の高いユニバーサルな決済体験の提供を通じて、財務面における業務効率化に寄与することが期待されている。
ラクスルの金融プラットフォーム事業参入の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
発表日 | 2024年9月12日 |
新規参入事業 | 銀行サービスを含む金融プラットフォーム事業 |
提携先 | 住信SBIネット銀行株式会社 |
活用技術 | フルバンキングBaaS「NEOBANK®」 |
サービス提供開始予定 | 2025年より順次 |
主な対象顧客 | 中小企業・個人事業主 |
目的 | 決済に関する課題解決、財務面の業務効率化 |
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BaaSについて
BaaSとは、Banking as a Serviceの略称で、銀行のサービスをAPIなどを通じて外部企業に提供するビジネスモデルのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 非金融企業が銀行サービスを自社サービスに組み込める
- 銀行ライセンスなしで金融サービスの提供が可能
- 顧客体験の向上と新たな収益源の創出が期待できる
ラクスルが活用を予定している住信SBIネット銀行の「NEOBANK®」は、このBaaSの一例だ。フルバンキング機能を提供することで、ラクスルは自社のプラットフォームに銀行サービスを統合し、中小企業向けの包括的な金融ソリューションを構築することが可能になる。これにより、ユーザーは印刷サービスと金融サービスをシームレスに利用できるようになると期待されている。
ラクスルの金融プラットフォーム事業参入に関する考察
ラクスルの金融プラットフォーム事業への参入は、中小企業のデジタル化と金融包摂の観点から高く評価できる。特に、既存の260万人を超える顧客基盤を活用することで、迅速なサービス展開と顧客ニーズに即した金融サービスの提供が可能となるだろう。一方で、金融規制への対応や既存の金融機関との競合など、新たな課題にも直面する可能性がある。
この新規事業の成功には、セキュリティの確保とユーザーの信頼獲得が不可欠だ。ラクスルは印刷業界でのプラットフォーム運営経験を活かしつつ、金融分野特有のリスク管理やコンプライアンス体制の構築に注力する必要があるだろう。また、中小企業の多様なニーズに応えるため、融資や資金調達支援など、決済以外の金融サービスの拡充も今後の課題となる可能性が高い。
長期的には、ラクスルの金融プラットフォーム事業が中小企業のDXを加速させ、日本経済全体の生産性向上に寄与することが期待される。特に、印刷業と金融サービスの融合によるシナジー効果は、新たなビジネスモデルの創出につながる可能性がある。今後は、AIやビッグデータを活用した与信モデルの開発など、テクノロジーを駆使した革新的な金融サービスの登場にも注目が集まるだろう。
参考サイト
- ^ ラクスル. 「ラクスル、金融プラットフォーム事業に新規参入 - ラクスル株式会社」. https://corp.raksul.com/news/press/240912_raksulfi/, (参照 24-09-14).
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