経済

ECONOMY

公開：2024-09-16

大垣市、大垣共立銀行、バイウィルがゼロカーボンシティ実現に向け連携協定を締結、J-クレジット活用で地域脱炭素と経済活性化を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 大垣市、大垣共立銀行、バイウィルが連携協定締結
• LED設備導入によるJ-クレジット創出を支援
• 環境価値と経済価値の循環で地域活性化を目指す

大垣市のゼロカーボンシティ実現に向けた新たな連携

株式会社バイウィルは、岐阜県大垣市および株式会社大垣共立銀行とゼロカーボンシティの実現に向けた連携協定を2024年9月13日に締結した。この協定は、地域におけるカーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミーの実現に寄与することを目的としており、環境価値に関する情報交換や新たなビジネスモデルの創出に取り組む。^[1]

バイウィルは、大垣市の市内公共施設でのLED設備導入によるJ-クレジット創出を支援する予定だ。この取り組みは、環境価値と経済価値の循環を起こし、大垣市の地域脱炭素と地域経済の活性化に貢献することを目指している。大垣市は2020年12月に「ゼロカーボンシティおおがき」を宣言し、2050年までにCO2排出量実質ゼロを目標に掲げている。

この連携協定は、バイウィルにとって自治体を含む11件目の連携となる。大垣共立銀行とバイウィルは2023年9月に顧客紹介契約を締結しており、今回の協定は両者の協力関係をさらに強化するものとなった。大垣市はこの協定を通じて、市の業務や企業、家庭における再エネ・省エネ設備の導入を進め、ゼロカーボンシティの実現を目指している。

大垣市、大垣共立銀行、バイウィルの連携協定まとめ

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J-クレジットについて

J-クレジットとは、省エネ設備の導入や再生エネルギーの活用等、事業者による脱炭素活動により得られたCO2等の温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証したものを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 国が認証する信頼性の高い環境価値
• 排出削減・吸収量を数値化し、取引可能な形に変換
• カーボン・オフセットに活用可能

J-クレジットは、発行されたクレジットを他の企業等に売却することができ、購入者はカーボン・オフセットに活用することが可能だ。大垣市の取り組みでは、公共施設のLED化によるCO2排出削減量をJ-クレジットとして認証し、その売却収益を地域の脱炭素化に再投資する循環型のモデルを構築しようとしている。このモデルは、環境価値と経済価値を両立させる新たなアプローチとして注目されている。

大垣市のゼロカーボンシティ実現に向けた連携協定に関する考察

大垣市、大垣共立銀行、バイウィルの連携協定は、地方自治体がゼロカーボンシティを実現する上で重要なモデルケースとなる可能性がある。特に、J-クレジットを活用した環境価値と経済価値の循環モデルは、他の自治体にとっても参考になるアプローチだ。この取り組みが成功すれば、地域の脱炭素化と経済活性化の両立という課題に対する一つの解決策となるだろう。

一方で、J-クレジットの市場価値の変動や、LED設備導入後の長期的なメンテナンスコストなど、将来的な課題も考えられる。これらの問題に対しては、クレジット価格の安定化策や、設備の長寿命化技術の開発などが解決策として考えられるだろう。また、市民の環境意識向上や、中小企業の参画を促進するための啓発活動も重要になってくる。

今後は、この連携協定をベースに、より多様なステークホルダーを巻き込んだ取り組みへと発展させていくことが期待される。例えば、地域の教育機関と連携した環境教育プログラムの実施や、地元企業によるグリーン製品の開発支援などが考えられる。大垣市の取り組みが、日本全体のカーボンニュートラル実現に向けたムーブメントを加速させる契機となることを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「岐阜県大垣市、大垣共立銀行、バイウィルがゼロカーボンシティの実現に向けた連携協定を締結 | 株式会社バイウィルのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000181.000013100.html, (参照 24-09-16).

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