中部国際空港セントレアでWHILL自動運転サービス導入、2024年10月から第2ターミナルで運用開始

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

中部国際空港でWHILL自動運転サービス導入
2024年10月1日から第2ターミナルで運用開始
インバウンド増加とアジア競技大会に向けた取り組み

中部国際空港セントレアでのWHILL自動運転サービス導入

WHILL株式会社は2024年10月1日より中部国際空港にてWHILL自動運転サービスを導入すると発表した。本サービスは中部地方初の導入となり、インバウンドや国内旅行者の需要増加に対応し空港利用者の快適な移動環境を提供することを目的としている。2025年に開港20周年を迎える中部国際空港は、誰もが快適に施設を利用できるようサービス拡充や環境整備に取り組んでいる。^[1]

WHILL自動運転サービスは、利用者自身のタッチパネル操作で自動運転パーソナルモビリティを使用し、保安検査場から搭乗口まで自動走行で案内するシステムだ。これにより、車椅子利用者や歩行に不安のある方、高齢者を含むすべての利用者が、広い空港内を快適に移動できるようになる。導入エリアは第2ターミナルの国際線・国内線コンコースで、国内線2台、国際線2台が配置される。

中部国際空港は、SKYTRAX社の空港顧客サービス評価ランキングで「Regional Airport部門」10年連続世界1位を受賞するなど、国際的に高い評価を得ている。2026年には愛知県内でアジア競技大会の開催を控えており、より多くの国内外からの利用者を受け入れるためのアクセシブルな環境整備に力を入れている。WHILL社は今後も中部国際空港株式会社と連携し、安定したサービス提供に努めていく方針だ。

WHILL自動運転サービスの概要

項目	詳細
運用開始日	2024年10月1日（火）
導入エリア	中部国際空港第2ターミナル国際線・国内線コンコース
導入台数	国内線2台、国際線2台
走行ルート	保安検査場通過後のWHILLステーションから各搭乗ゲートまで
サービス内容	保安検査場通過後のWHILLステーションから特定の搭乗口/免税店までを自動運転にて案内。降車後は、無人運転により元の場所まで返却。
利用対象者	第2ターミナルから出発する国内線・国際線ご利用の旅客

自動運転パーソナルモビリティについて

自動運転パーソナルモビリティとは、一人乗り用の自動運転機能を搭載した移動支援機器のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

自動運転・自動停止機能を搭載
広い施設内での特定目的地までの自動走行が可能
センサー群で周囲の状況を検知しながら安全に走行

WHILLの自動運転パーソナルモビリティは、あらかじめ収集した地図情報とセンサー群で検知した周囲の状況を照らし合わせながら自動走行する。利用者が降車した後は無人走行で元の場所に戻る機能も備えており、空港や病院など広い施設での利用に適している。中部国際空港での導入により、より多くの利用者が快適に空港内を移動できるようになることが期待される。

WHILL自動運転サービスの中部国際空港導入に関する考察

WHILL自動運転サービスの導入は、中部国際空港のユニバーサルデザイン推進において大きな前進だ。高齢者や身体に不自由のある方だけでなく、長距離の歩行に不安を感じる全ての利用者にとって、空港内の移動がより快適になることが期待される。一方で、導入初期には利用方法の周知や、他の歩行者との共存など、運用面での課題が生じる可能性もあるだろう。

これらの課題に対しては、わかりやすい案内表示の設置や、空港スタッフによる丁寧なサポート体制の構築が解決策として考えられる。また、自動運転技術の更なる進化により、より複雑な経路や混雑した環境下での安全な運行が可能になれば、サービスの適用範囲を拡大できるかもしれない。将来的には、利用者の行動パターンや好みを学習し、パーソナライズされた案内を提供する機能の追加も期待したい。

WHILL自動運転サービスの成功は、他の空港や大規模施設への展開にもつながる可能性がある。中部国際空港での運用実績を積み重ねることで、モビリティサービスの標準化や、より包括的な移動支援システムの開発が促進されるだろう。2026年のアジア競技大会開催に向けて、中部国際空港がユニバーサルデザインの先進的なモデルケースとなることを期待したい。