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SQLのLIKE句とは?意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部


SQLのLIKE句とは

LIKE句はSQLにおいてデータベースから特定のパターンに一致するデータを検索するための句です。LIKE句を使用することで、完全一致ではなく、部分一致や前方一致、後方一致などの柔軟な検索が可能になります。

LIKE句では、ワイルドカード文字として「%」と「_」を使用します。「%」は任意の文字列を表し、「_」は任意の1文字を表します。これらのワイルドカード文字を適切に使用することで、様々なパターンでのデータ検索が実現できるのです。

LIKE句の基本的な構文は、「WHERE 列名 LIKE パターン」となります。パターンには、検索したい文字列やワイルドカード文字を指定します。例えば、「WHERE name LIKE 'A%'」とすると、名前がAで始まるデータが検索されます。

LIKE句を使用する際は、大文字と小文字の区別に注意が必要です。デフォルトでは、LIKE句は大文字と小文字を区別して検索を行います。大文字と小文字を区別せずに検索したい場合は、UPPER関数やLOWER関数を使用して、比較対象の値を統一することが求められます。

LIKE句は、テキスト型のデータに対して使用されることが一般的ですが、数値型のデータに対しても使用可能です。ただし、数値型のデータをテキスト型に変換してから、LIKE句を適用する必要があります。このように、LIKE句はデータベース検索において非常に強力で柔軟な機能を提供しているのです。

LIKE句を使用したパターンマッチング

LIKE句を使用したパターンマッチングに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • ワイルドカード文字を使用したLIKE句
  • LIKE句における大文字と小文字の区別
  • LIKE句を使用した複雑なパターンマッチング

ワイルドカード文字を使用したLIKE句

LIKE句では、ワイルドカード文字として「%」と「_」を使用することができます。「%」は任意の文字列を表し、「_」は任意の1文字を表します。これらのワイルドカード文字を適切に組み合わせることで、様々なパターンでのデータ検索が可能になります。

例えば、「WHERE name LIKE '%山%'」とすると、名前に「山」が含まれるデータが検索されます。また、「WHERE phone LIKE '090_'」とすると、090で始まる電話番号が検索されます。ワイルドカード文字を使用することで、部分一致や前方一致、後方一致などの柔軟な検索条件を指定できるのです。

SELECT * FROM users WHERE name LIKE '%山%';
SELECT * FROM users WHERE phone LIKE '090_';

LIKE句における大文字と小文字の区別

LIKE句を使用する際は、大文字と小文字の区別に注意が必要です。デフォルトでは、LIKE句は大文字と小文字を区別して検索を行います。つまり、「WHERE name LIKE 'A%'」とした場合、小文字の「a」で始まる名前は検索結果に含まれません。

大文字と小文字を区別せずに検索したい場合は、UPPER関数やLOWER関数を使用して、比較対象の値を統一する必要があります。例えば、「WHERE UPPER(name) LIKE UPPER('A%')」とすることで、大文字と小文字を区別せずにAで始まる名前を検索できます。LIKE句を使用する際は、必要に応じて大文字と小文字の扱いに注意を払うことが大切です。

SELECT * FROM users WHERE UPPER(name) LIKE UPPER('A%');

LIKE句を使用した複雑なパターンマッチング

LIKE句では、ワイルドカード文字を組み合わせることで、より複雑なパターンマッチングを行うことができます。例えば、「WHERE name LIKE '_a%'」とすると、2文字目がaである名前が検索されます。また、「WHERE email LIKE '%@example.com'」とすると、example.comドメインのメールアドレスが検索されます。

さらに、LIKE句では、エスケープ文字を使用することで、ワイルドカード文字自体を検索パターンに含めることもできます。エスケープ文字は、ESCAPE句を使用して指定します。例えば、「WHERE name LIKE '%@_%' ESCAPE '@'」とすると、「_」を含む名前が検索されます。LIKE句を使用することで、様々な複雑なパターンマッチングが実現可能なのです。

SELECT * FROM users WHERE name LIKE '_a%';
SELECT * FROM users WHERE email LIKE '%@example.com';
SELECT * FROM users WHERE name LIKE '%@_%' ESCAPE '@';

LIKE句とINDEX

LIKE句とINDEXに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • 前方一致検索とINDEXの関係
  • 後方一致検索とINDEXの非効率
  • 部分一致検索とINDEXの非効率

前方一致検索とINDEXの関係

LIKE句を使用する際、前方一致検索を行う場合は、INDEXを有効活用することができます。前方一致検索とは、「WHERE name LIKE 'A%'」のように、検索パターンの先頭から一致するデータを検索することを指します。この場合、nameカラムにINDEXが設定されていれば、INDEXを使用した高速な検索が可能になります。

INDEXは、カラムの値を効率的に検索するための仕組みです。INDEXを使用することで、テーブル全体をスキャンするのではなく、INDEXを辿ることで目的のデータにアクセスできます。前方一致検索では、INDEXの先頭から一致するデータを探すことができるため、INDEXが有効に機能するのです。

後方一致検索とINDEXの非効率

一方、後方一致検索を行う場合は、INDEXを有効活用することができません。後方一致検索とは、「WHERE name LIKE '%A'」のように、検索パターンの末尾から一致するデータを検索することを指します。この場合、INDEXを使用しても、テーブル全体をスキャンする必要があるため、検索効率が低下してしまいます。

INDEXは、カラムの値の先頭から一致するデータを効率的に検索するために最適化されています。後方一致検索では、INDEXを辿っても目的のデータにたどり着くことができないため、INDEXが活用されません。後方一致検索を頻繁に行う必要がある場合は、INDEXの設計を見直すか、別の検索手法を検討する必要があります。

部分一致検索とINDEXの非効率

部分一致検索を行う場合も、INDEXを有効活用することができません。部分一致検索とは、「WHERE name LIKE '%A%'」のように、検索パターンの中間に一致するデータを検索することを指します。この場合、INDEXを使用しても、テーブル全体をスキャンする必要があるため、検索効率が低下します。

INDEXは、カラムの値の先頭から一致するデータを効率的に検索するために最適化されているため、部分一致検索では INDEXが活用されません。部分一致検索を頻繁に行う必要がある場合は、全文検索エンジンの利用や、アプリケーション側での検索処理の最適化などを検討する必要があります。LIKE句とINDEXの関係を理解し、適切な検索手法を選択することが重要です。

LIKE句の注意点とパフォーマンス

LIKE句の注意点とパフォーマンスに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • 曖昧検索とパフォーマンスの問題
  • LIKE句の代替手段
  • LIKE句を使用する際の注意点

曖昧検索とパフォーマンスの問題

LIKE句を使用した曖昧検索は、パフォーマンスに大きな影響を与える可能性があります。曖昧検索とは、ワイルドカード文字を使用して部分一致検索を行うことを指します。特に、検索パターンの先頭にワイルドカード文字を使用する場合、INDEXが活用されずに全件検索が行われるため、検索速度が大幅に低下してしまいます。

曖昧検索を頻繁に行う必要がある場合は、パフォーマンスの問題を考慮する必要があります。全文検索エンジンの利用や、検索条件の見直し、アプリケーション側での検索処理の最適化などの対策を講じることが望ましいでしょう。曖昧検索のパフォーマンスを改善するためには、適切な設計と運用が求められます。

LIKE句の代替手段

LIKE句の代替手段として、正規表現を使用することができます。正規表現は、より柔軟で強力なパターンマッチング機能を提供します。正規表現を使用することで、LIKE句では表現が難しい複雑なパターンを指定することが可能になります。ただし、正規表現の使用には注意が必要です。

正規表現は、LIKE句に比べて処理コストが高くなる傾向があります。また、正規表現の記述が複雑になると、可読性が低下し、保守性が悪化する可能性があります。正規表現を使用する場合は、必要最小限の範囲に留め、パフォーマンスへの影響を考慮する必要があります。LIKE句の代替手段として正規表現を検討する際は、慎重に判断することが大切です。

LIKE句を使用する際の注意点

LIKE句を使用する際は、いくつかの注意点があります。まず、LIKE句は大文字と小文字を区別するため、必要に応じて UPPER関数やLOWER関数を使用して値を統一する必要があります。また、LIKE句とワイルドカード文字の組み合わせによっては、予期しない検索結果になることがあるため、検索パターンの指定には注意が必要です。

さらに、LIKE句を使用する際は、パフォーマンスへの影響を考慮する必要があります。特に、大量のデータを対象とする検索では、LIKE句の使用が検索速度の低下につながる可能性があります。パフォーマンスを改善するためには、INDEXの適切な設定や、検索条件の最適化などが重要になります。LIKE句を使用する際は、これらの注意点を踏まえて適切に使用することが求められます。

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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