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エゾウィンがみちびきCLAS対応の新型農業ロガー提供開始、高精度測位で農業DXの活用範囲が大幅に拡大

text: XEXEQ編集部


レポサクCLAS対応の新型ロガー端末リリースに関する記事の要約

  • エゾウィン株式会社が農業DX「レポサク」専用端末のCLAS対応新型ロガーを提供開始
  • みちびきのCLASに対応し誤差数センチレベルでの超高精度測位を実現、国内初の通信一体型GPSロガー
  • 低速の畑作業や細かい農作業の軌跡まで正確に取得可能に、USB給電方式により利便性も向上
  • 新サービス「miltocca」のリリースと事業提携先の募集も開始

エゾウィンがレポサク専用端末のCLAS対応新型ロガーを提供開始

北海道の農業DXスタートアップであるエゾウィン株式会社は2024年5月3日、みちびきのCLAS(センチメータ級測位補強サービス)に対応した農業DX「レポサク」専用の新型ロガー端末の提供を開始した。この端末はCLASにより誤差数センチレベルでの超高精度測位を実現したものだ。[1]

新型端末は通信機能を内蔵した一体型GPSロガーで、国内では初の製品となる。1秒ごとの高頻度データ記録が可能なため、従来のGPS精度では取得が難しかった低速で行う畑作業や細かい農作業の軌跡まで、より正確に取得・蓄積できるようになった。

さらに端末の給電方式がシガーソケットからUSB Type-Cに変更され、利便性の向上も図られている。USBは規格が統一されているため端末が抜けにくく、安定したデータ取得が可能だ。車両のUSBポートやモバイルバッテリーからの給電にも対応し、シガーソケットのない農作業への適用範囲が広がっている。

センチ単位の測位でレポサクの活用範囲が大幅に拡大

CLASによるセンチ単位での高精度な位置情報を活用することで、播種や植え付けなど精密な作業記録が求められる畑作にもレポサクを適用できるようになった。例えば長芋の収穫作業のように時速0.2キロ程度の低速で行われる作業においても、新型端末の超高精度測位により正確で詳細な軌跡データを取得可能だ。

エゾウィンは管理圃場数が多く飛び地だったり、複数人が同時に動く現場、新入社員や新規就農者の育成を考えている農家に対し、作業進捗や移動軌跡の可視化・効率化、情報共有やデータ活用の手間を省くことで、より多くの農家が「農作業にもっと集中できる」環境の実現を目指している。高精度測位によるレポサクの活用範囲拡大は、その大きな一歩となるだろう。

またエゾウィンは、多機能なレポサクから"見る"事に特化した新サービス「miltocca(ミルトッカ)」を展開。miltoccaと超高精度GPSロガーを組み合わせたソリューション提供に向けて事業提携先の募集も開始した。CLAS対応の新型端末は、より幅広い分野での農業DXの実現に貢献することが期待される。

高精度農業ロガーの今後の展開に関する考察

みちびきの高精度測位補強サービスCLASに対応した農業ロガーの登場は、農業DXの可能性を大きく広げるものだ。GPSの測位精度が飛躍的に向上したことで、これまで可視化が難しかった農作業の詳細な軌跡データを取得できるようになる。単に位置情報を記録するだけでなく、作業の手順や時間、速度などの情報も合わせて分析することで、より精緻な農作業の最適化が実現するだろう。

一方で高精度測位を活用するためには、ロガー端末のハードウェアだけでなく、データを収集・管理・解析するソフトウェアやクラウドサービスとの連携が不可欠だ。生成された膨大なデータを農家に分かりやすく可視化し、意思決定に役立てられるようにするUIの開発も重要になる。農業の現場に即した使い勝手の良いソリューションを、いかに低コストで提供できるかが普及の鍵を握るだろう。

農機メーカーやITベンダーとの連携により、高精度測位を活用した自動運転トラクターや農薬・肥料の可変施肥システムなど、より高度なスマート農業の実現も期待できる。CLASを組み込んだ農業IoTセンサーの開発も有望だ。超高精度な位置情報とあらゆる環境データを組み合わせることで、圃場の状態を多角的に把握し、きめ細やかな栽培管理を行えるようになるかもしれない。高精度ロガーは農業DXの入り口に過ぎず、様々な技術やサービスと組み合わせることで真価を発揮すると考えられる。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「農業DX「レポサク」専用端末がCLASに対応 - 国内初の通信一体型超高精度GPSロガーで作業データの取得精度向上と適用範囲拡大へ - | エゾウィン株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000111139.html, (参照 24-05-28).

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