MicrosoftがPublisherのサポート終了を発表、2026年10月にMicrosoft 365から削除へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

Microsoft Publisherが2026年10月に終了
Microsoft 365から削除、既存版もサポート終了
代替機能はWord、PowerPointなどで提供

Microsoft Publisherのサポート終了と今後の展開

Microsoftは、ビジネス向けの「Microsoft Office」や「Microsoft 365」のデスクトップパブリッシング用ソフトとして提供されている「Microsoft Publisher」（以下、Publisher）のサポートを2026年10月に終了すると発表した。この決定により、PublisherはMicrosoft 365から削除され、既存のオンプレミス版もサポートが打ち切られることになる。^[1]

Microsoftは、Publisherの主要機能の多くが既にMicrosoft 365の他のアプリケーションで利用可能であると説明している。例えば、プロフェッショナルなブランディングテンプレートの作成、封筒やラベルの印刷、カスタマイズされたカレンダー、ビジネスカード、プログラムの作成などの機能は、WordやPowerPointで実行可能だという。

さらに、Microsoftは今後、PublisherのシナリオをWordやPowerPoint、Designerなどのアプリケーションで実現する新しい方法を模索していくとしている。ユーザーはMicrosoft Createで幅広いカスタマイズ可能なテンプレートを見つけることができ、Publisherの機能を代替する手段が提供されることになる。

Microsoft Publisherのサポート終了に関する詳細

項目	詳細
サポート終了日	2026年10月
影響を受けるバージョン	Publisher for Microsoft 365, Publisher 2021, Publisher 2019, Publisher 2016
代替ソリューション	Word, PowerPoint, Designer
主要機能の移行先	Microsoft 365アプリケーション
テンプレート提供	Microsoft Create

デスクトップパブリッシングについて

デスクトップパブリッシングとは、パソコンを使用して印刷物のレイアウトや編集を行う技術のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

文書やグラフィックの高度なレイアウト機能
プロフェッショナルな印刷物の作成が可能
テンプレートを活用した効率的なデザイン制作

Microsoft Publisherは、このデスクトップパブリッシングの機能を一般ユーザーにも使いやすい形で提供してきたソフトウェアだ。Publisherのサポート終了後は、WordやPowerPointなどの一般的なオフィスソフトでもこれらの機能が利用可能になると予想される。これにより、ユーザーは追加のソフトウェアを導入することなく、高品質な印刷物を作成できるようになるだろう。

Microsoft Publisherのサポート終了に関する考察

Microsoft Publisherのサポート終了は、Microsoftのソフトウェア戦略の変化を反映している。専門的なデスクトップパブリッシング機能を一般的なオフィスアプリケーションに統合することで、ユーザーはより簡単に高品質な文書を作成できるようになる。この動きは、ソフトウェアの統合と簡素化というトレンドに沿ったものであり、ユーザーエクスペリエンスの向上につながる可能性が高い。

一方で、長年Publisherを使用してきたユーザーにとっては、新しいツールへの移行が課題となるだろう。特に、Publisherの特定の機能に依存していた業務フローがある場合、代替ソリューションへの適応に時間がかかる可能性がある。Microsoftには、この移行をスムーズにするためのガイダンスや、WordやPowerPointでのPublisher機能の再現方法に関する詳細なドキュメントの提供が求められる。

今後、MicrosoftがWordやPowerPoint、DesignerなどのアプリケーションでどのようにPublisherの機能を再現するかが注目される。AI技術を活用した自動レイアウト機能や、より直感的なデザインツールの導入など、デスクトップパブリッシングの概念を現代のニーズに合わせて進化させることが期待される。これにより、ビジネスユーザーがより効率的に高品質な文書を作成できる環境が整備されるかもしれない。