ゼン・ランドが商業集積地区版小売販売力動向データを開発、都心5エリア20地区の推計結果を無料公開

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

ゼン・ランドが小売販売力動向データを公開
経済センサス商業集積地区をベースに開発
都心商業地20地区の推計結果を無料公開

ゼン・ランドが商業集積地区版小売販売力動向データを開発

株式会社ゼン・ランドは2024年9月24日、経済センサスの「商業集積地区」をベースとした「小売販売力動向データ（商業集積地区版）」を開発したと発表した。この新データは、国の基幹統計である経済センサスの最新結果を使用し、より詳細なエリア区分で商業収益性の動向を指標化している。都内の都心商業地を代表する5エリア20か所の商業集積地区について小売販売力指標を統計モデルによって推計した。^[1]

推計結果から、東京都心においてコロナ禍によって最大30％超の小売販売額の落ち込みが発生したことが明らかになった。その一方で、ここ2年ほどの百貨店の急回復により、コロナ禍前を上回る地区も出てきている。好調な百貨店が牽引し、百貨店以外の大型店舗の集客数も増えている地区があるなど、市況の回復傾向が見られる。

ゼン・ランドは今後、この都心商業地20地区について四半期ごとに最新推計結果を公表する予定だ。さらに、都内の他の主要商業エリアや全国主要都市中心部の商業集積地区の動向についても順次推計を行い、それらを活用した各種のサービスを提供していく方針を示している。これにより、より詳細かつ広範囲な商業動向の把握が可能になると期待される。

小売販売力動向データの特徴まとめ

	概要	対象エリア	公開情報
データ基盤	経済センサス商業集積地区	都心5エリア20地区	推計結果概要PDF
指標	小売販売力（年間販売額・販売効率）	東京駅・日本橋、銀座・有楽町日比谷、新宿駅、渋谷駅、池袋駅	無料公開
更新頻度	四半期ごと	今後拡大予定	詳細分析は個別対応

推計結果概要PDFのダウンロードはこちら

商業集積地区について

商業集積地区とは、小売業や飲食サービス業などの商業施設が集中して立地している地域のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

一定の区画内に多数の商業施設が密集
消費者の利便性が高く、集客力がある
経済活動の中心地として機能

ゼン・ランドが開発した小売販売力動向データは、この商業集積地区をベースにしている。経済センサスの最新結果を活用することで、より詳細なエリア区分での商業収益性の動向を把握することが可能になった。これにより、コロナ禍の影響や回復傾向など、都心商業地の現状をより正確に分析できるようになっている。

小売販売力動向データに関する考察

ゼン・ランドが開発した小売販売力動向データは、商業用不動産市場の透明性向上に大きく貢献する可能性がある。特に、コロナ禍による影響や回復傾向を詳細なエリア区分で把握できる点は、不動産投資家や小売業者にとって貴重な情報源となるだろう。一方で、データの精度や更新頻度の維持が課題となる可能性があり、継続的な品質管理が求められる。

今後の展開として、AIや機械学習技術を活用したより高度な予測モデルの開発が期待される。例えば、人流データや消費者行動データとの統合により、より精緻な商業地区の将来予測が可能になるかもしれない。また、全国主要都市への展開は、地方創生や都市計画にも活用できる可能性を秘めている。

一方で、このようなデータの公開が小規模店舗や新規参入者にとって不利に働く可能性も考慮する必要がある。大手企業や投資家が有利な立場に立つことで、商業地区の多様性が失われる懸念もある。ゼン・ランドには、データの活用方法に関するガイドラインの策定や、中小企業向けのサポート体制の構築など、公平性を担保する取り組みも期待したい。

参考サイト

^ PR TIMES. 「経済センサス「商業集積地区」をベースとした商業店舗向け【小売販売力動向データ(商業集積地区版)】を公開！ | 株式会社ゼン・ランドのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000022800.html, (参照 24-09-24).

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