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公開：2024-09-26

リクルートが経営企画求人の増加を報告、2015年比10倍に、企業の付加価値創出力向上への課題が浮き彫りに

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• リクルートが経営企画求人動向を報告
• 経営企画求人は2015年比10.0倍に増加
• 生産性向上に課題を抱える企業が増加

リクルートが発表した経営企画求人の増加と生産性向上への取り組み

株式会社リクルートは、2024年9月25日に「生産性向上」に関する求人と転職の動向についてまとめた報告書を公開した。この報告書によると、『リクルートエージェント』における「経営企画」求人は2015年1-6月期を1として、2024年1-6月期には10.0倍に増加している。一方で転職者数の伸びは同期間で3.0倍にとどまっており、求人の増加に追いついていない状況だ。^[1]

報告書では、企業の「付加価値創出力」を高めるためには、適切な課題設定とグランドデザインを描く人材の確保が重要であると指摘されている。特に、目的や課題を適切に設定し、成果を得るまでのグランドデザインを正しく描いた上で、効率化のみを目的とした取り組みだけでなく、付加価値向上を目的としたツールの活用や仕組み作りを進めていくことが大切だとしている。

また、リクルートが実施した調査によると、業務プロセスの改善・向上について、対応の必要性を感じている中小・中堅企業の約5割が「企画・推進」人材の不足を課題に感じていることが明らかになった。この結果は、経営のグランドデザインを描く役割を担う「経営企画」人材の重要性と、その採用の難しさを示している。

経営企画人材の需要と供給の状況

付加価値創出力について

付加価値創出力とは、企業が新たな価値を生み出し、それを収益に結びつける能力のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 既存のリソースや技術を活用して新たな価値を生み出す能力
• 市場ニーズを的確に捉え、それに応える製品やサービスを提供する力
• 効率的な生産プロセスや革新的なビジネスモデルを構築する能力

リクルートの報告によると、日本企業の付加価値創出力はOECD加盟国の平均を大きく下回っている。これは、教育・人材、IT・デジタル化、イノベーションといったインフラの整備が進んでいる一方で、それらを活用して付加価値に変える力が弱いことを示している。この課題を解決するためには、経営企画人材の確保や育成が重要な鍵となるだろう。

経営企画人材の需要増加に関する考察

経営企画求人の急増は、日本企業が直面する生産性向上の課題に対する認識の高まりを反映している。特に、グリーントランスフォーメーションや人的資本経営、DX、ガバナンス強化といった複雑な課題に対応するため、戦略的思考と実行力を兼ね備えた人材へのニーズが高まっているのだろう。一方で、このような人材の供給が需要に追いついていないことは、今後の企業競争力に影響を与える可能性がある。

今後、経営企画人材の育成と確保が企業の重要課題となることが予想される。特に、中小・中堅企業においては、限られたリソースの中で効果的な人材戦略を立てる必要があるだろう。副業人材の活用や外部コンサルタントとの連携など、柔軟な人材獲得手法の検討も求められる。また、既存社員のスキルアップや、経営企画の知識・スキルを持つ人材の社内育成にも注力すべきだ。

経営企画人材の需要増加は、日本企業の構造的な変革への意欲を示している。しかし、単に人材を確保するだけでなく、その人材が効果的に機能する組織体制や意思決定プロセスの構築も同時に進める必要がある。経営トップのコミットメントと、全社的な変革への取り組みが、真の意味での付加価値創出力の向上につながるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「生産性向上を急ぐ企業、「経営企画」求人が2015年1-6月比10.0倍 潜在課題の発見や解決を担える「付加価値創出力」に期待 給与水準も上昇傾向 | 株式会社リクルートのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002736.000011414.html, (参照 24-09-26).

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