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公開：2024-09-28

産官学連携でローカル5Gとアバター技術を活用、大田区役所で遠隔区民サービスの実証実験を開始

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ローカル5Gとアバター技術を活用した実証実験
• 産官学連携による遠隔区民サービスの実施
• 大田区役所での行政サービス案内と多言語対応

産官学連携でローカル5Gとアバター技術を活用した遠隔区民サービス実証実験

avatarin株式会社、NECネッツエスアイ株式会社、株式会社キャンパスクリエイト、電気通信大学、東芝インフラシステムズ株式会社の5社は、2024年9月26日から大田区役所本庁舎にて遠隔での行政サービス案内と多言語対応の実証実験を開始した。本実証は東京都のTokyo NEXT 5G Boosters Projectの支援を受け、ローカル5Gと分散アンテナシステム（DAS）をアバターロボット「newme」と接続して行われる。^[1]

実証実験では、大田区役所本庁舎の総合受付周辺及び戸籍住民課窓口、その他庁舎内各所にアバターロボットを設置し、avatarin株式会社のオフィスから遠隔操作を行う。ローカル5Gを活用した実証は無線局免許取得次第開始され、DASの使用期間は2024年12月9日から20日までとなっている。この実験を通じて、遠隔での区民支援やサービス提供の有効性が検証される。

本実証実験には、各社が異なる役割を担って参加している。avatarin株式会社は実証企画・運営と全体管理、アバター技術の提供を担当し、NECネッツエスアイはローカル5Gの敷設・運用・管理を行う。また、東京大学がローカル5G基地局の提供等で協力し、産業技術総合研究所との共同研究として遠隔接客業務に関する調査研究も実施される予定だ。

遠隔区民サービス実証実験の概要

ローカル5Gについて

ローカル5Gとは、通信事業者以外の企業や自治体が自らの建物や敷地内で構築・運用できる5G通信システムのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 特定のエリアで独自の5Gネットワークを構築可能
• 高速・大容量・低遅延の通信が実現可能
• セキュリティが高く、安定した通信環境を提供

本実証実験では、ローカル5Gを活用することで、大田区役所内での高品質な遠隔サービスの提供が可能となる。NECネッツエスアイがローカル5Gの敷設・運用・管理を担当し、東京大学が技術協力としてローカル5G基地局の提供を行うことで、先進的な通信環境を実現している。これにより、アバターロボット「newme」を通じた円滑な遠隔区民サービスの提供が期待される。

遠隔区民サービス実証実験に関する考察

本実証実験の最大の利点は、ローカル5Gとアバター技術の組み合わせによって、高品質な遠隔サービスが可能になることだ。これにより、区民は場所や時間の制約を受けずに行政サービスにアクセスできるようになり、利便性が大幅に向上する可能性がある。一方で、技術の導入に伴うセキュリティリスクや、対面でのコミュニケーションを好む区民への対応など、新たな課題も生じる可能性があるだろう。

これらの課題に対しては、セキュリティ対策の強化や、従来の対面サービスとの併用など、柔軟な対応策が求められる。また、多言語対応機能の充実やAI技術の統合により、より幅広い区民ニーズに応えられるサービスの開発が期待される。将来的には、この技術を活用して災害時の遠隔支援や、遠隔医療相談など、行政サービスの範囲を大きく拡大できる可能性も秘めている。

今後は、本実証実験の結果を踏まえ、ユーザビリティの向上や運用コストの最適化など、実用化に向けた具体的な課題解決が進むことが期待される。さらに、他の自治体への展開や民間企業との連携など、この技術を活用した新たな行政サービスモデルの構築にも期待が高まる。産官学連携によるこの取り組みが、スマートシティ実現への重要なステップとなることを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「ローカル5Gを含む次世代通信技術とアバター技術を活用した「遠隔区民サービス」の実証を産官学連携で実施します | NECネッツエスアイ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000162.000082252.html, (参照 24-09-28).
2. NEC. https://jpn.nec.com/

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