CTCがOkta CICとSELMIDを連携した新たな本人確認ツールを提供開始、携帯電話契約者情報を活用した確実な認証機能を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約
CTCが新たな本人確認ツールを提供開始
CTCの新本人確認ツールの特徴まとめ
IDaaSについて
CTCの新本人確認ツールに関する考察
参考サイト

記事の要約

CTCがOkta CICとSELMIDを連携した本人確認ツールを提供開始
携帯電話の契約者情報を利用した確実な認証機能を実現
B2C向けWebサービスを展開する企業向けに販売

CTCが新たな本人確認ツールを提供開始

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社（CTC）は、Okta, Inc.のOkta Customer Identity Cloud（Okta CIC）とCTCのID統合管理プラットフォーム「SELMID」を連携した、確実で迅速な本人確認ツールの提供を2024年10月15日から開始した。このツールは、携帯電話の契約者情報を利用した本人確認機能を備えており、オンライン認証における不正アクセス防止と利便性向上を両立している。^[1]

新サービスの初期費用は50万円（税抜き）、月額は27.2万円（税抜き）からの提供となっている。CTCは、B2C向けのWebサービスを展開している企業を中心に販売を行い、SELMID全体として1年間で3億円の売上を目指している。本サービスは、複雑化する認証プロセスの効率化と、開発者の負荷軽減を実現することが期待されている。

Okta CICとSELMIDの連携により、SNSのアカウント連携やシングルサインオンなど複数の認証機能を備えたアプリケーションやWebサービスに向けたプラットフォームが実現した。SELMIDのキャリア本人確認機能がOkta CICで利用可能になることで、携帯電話回線の契約情報に基づく信頼性の高い本人確認の仕組みを容易に実装することが可能になっている。

CTCの新本人確認ツールの特徴まとめ

	機能	利点	対象
認証方式	携帯電話契約者情報利用	確実で迅速な本人確認	B2C向けWebサービス企業
連携システム	Okta CICとSELMID	複数認証機能の統合	アプリケーション開発者
導入コスト	初期50万円、月額27.2万円～	柔軟な価格設定	中小企業から大企業まで
売上目標	SELMID全体で年間3億円	市場拡大の期待	CTCの収益向上
対応キャリア	現在NTTドコモ、順次拡大予定	将来的な利用範囲拡大	より多くのユーザー

IDaaSについて

IDaaS（Identity as a Service）とは、クラウドベースのアイデンティティ管理サービスのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

ユーザー認証やアクセス管理をクラウド上で提供
シングルサインオン（SSO）機能を実装可能
多要素認証（MFA）によるセキュリティ強化

CTCが提供するSELMIDは、IDaaSの一種として学生や会員などのアカウント管理と認証の機能を持つサービスである。教育機関や民間企業での活用実績があり、今回のOkta CICとの連携により、さらに高度な本人確認機能を提供することが可能になった。この連携により、Webサービスやアプリケーションの開発者は、より簡単に高度な認証システムを実装できるようになっている。

CTCの新本人確認ツールに関する考察

CTCが提供を開始した新たな本人確認ツールは、オンライン取引やサービス利用時の認証プロセスを大幅に簡素化し、ユーザーエクスペリエンスを向上させる可能性を秘めている。携帯電話の契約者情報を利用することで、従来の認証方法よりも確実性が高く、なりすましなどの不正利用リスクを軽減できる点は評価に値する。一方で、携帯電話を持たない層や、プライバシー意識の高いユーザーへの対応が課題となる可能性がある。

今後、本サービスの普及に伴い、個人情報の取り扱いに関する法的・倫理的な問題が浮上する可能性がある。特に、携帯電話会社との連携における個人情報の流通や管理方法について、厳格なガイドラインの策定や第三者機関によるチェック体制の構築が求められるだろう。また、システムの脆弱性を突いたサイバー攻撃への対策も継続的に強化していく必要がある。

将来的には、生体認証技術やブロックチェーンなどの最新技術との統合により、さらに安全で利便性の高い認証システムへと進化することが期待される。また、国際標準化への対応や、グローバル展開を視野に入れた多言語対応なども、CTCが取り組むべき課題となるだろう。本サービスの成功は、日本のデジタルID基盤の強化に貢献し、安全なオンライン取引環境の構築に寄与する可能性を秘めている。