楽天モバイルが契約数800万回線を突破、黒字化目標の一つを達成しARPU向上が次なる課題に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

楽天モバイルより

記事の要約

楽天モバイルが契約数800万回線を突破
サービス開始から約4年半で達成
黒字化の目安となる契約数を達成

楽天モバイルの契約数800万回線突破と今後の展望

楽天モバイルは2024年10月18日に契約数が800万回線を突破したと発表した。これはサービスの本格提供開始から約4年半での達成となり、同社の急速な成長を示している。楽天グループの決算会見では、黒字化の目安として800万から1,000万という契約数が示されており、今回の発表はこの目標の一つを達成したことを意味する。^[1]

楽天モバイルの成長は、低廉でシンプルな料金プラン「Rakuten最強プラン」の提供や、2024年6月から開始した「Rakutenプラチナバンド」の導入など、サービス品質向上への取り組みが功を奏したと考えられる。特に、65歳以上のユーザーを対象とした「最強シニアプログラム」の導入は、幅広い年齢層へのアプローチとして注目されている。

一方で、黒字化に向けては課題も残されている。楽天グループの決算会見では、ARPU（1ユーザーあたりの平均収入）2,500円から3,000円も黒字化の目安として挙げられているが、2024年第2四半期（4-6月）のMNO ARPUは2,021円にとどまっている。今後は契約数の更なる拡大とともに、ARPUの向上が楽天モバイルの黒字化への鍵となるだろう。

楽天モバイルの契約数800万回線突破の詳細

項目	詳細
達成日	2024年10月18日
サービス開始からの期間	約4年半
黒字化の目安（契約数）	800万〜1,000万回線
黒字化の目安（ARPU）	2,500円〜3,000円
現在のMNO ARPU（第2四半期）	2,021円
主要サービス	Rakuten最強プラン、Rakutenプラチナバンド

ARPUについて

ARPUとは、Average Revenue Per Userの略称で、1ユーザーあたりの平均収入を指す指標である。通信業界において、事業の収益性や成長性を測る重要な指標として広く用いられており、以下のような特徴がある。

ユーザー1人あたりの売上高を示す
サービスの収益性を評価する指標として活用
通信事業者の経営戦略立案に重要な役割を果たす

楽天モバイルの場合、ARPUは黒字化の重要な指標の一つとなっている。現在のMNO ARPUは2,021円であり、黒字化の目安とされる2,500円から3,000円には届いていない。今後、サービスの拡充や付加価値の向上を通じてARPUを引き上げることが、楽天モバイルの収益性改善と持続可能な成長にとって重要な課題となるだろう。