東京都が日本橋一丁目再開発組合設立を認可、4街区で最高135mの複合施設を2031年度から順次竣工へ

text: XEXEQ編集部
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記事の要約

東京都が日本橋一丁目再開発組合設立を認可
4街区で最高25階建て・約135mの複合施設を計画
2027年度工事着手、2031年度から順次竣工予定

東京都が日本橋一丁目再開発組合の設立を認可、4街区で最高135mの複合施設を計画

東京都は、都市再開発法第11条第1項の規定に基づき、日本橋一丁目1・2番地区市街地再開発組合の設立を2024年10月18日に認可すると発表した。本地区では、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図り、日本橋川沿いの連続的な水辺空間と歩行者基盤の整備、都心型複合MICE拠点形成を支える都市機能の導入により、日本橋川交流拠点に相応しい賑わい創出を行う計画だ。^[1]

再開発計画は4街区で構成され、最高25階建て・約135mの複合施設が予定されている。施設用途は事務所、店舗、文化体験施設、情報発信・交流施設、駐車場等となっている。日本橋川沿いに広場・交流空間を整備するほか、地上・地下・デッキレベルの歩行者ネットワークを整備することで、エリアの回遊性を高め、賑わい創出を図る構想だ。

本事業の今後の予定として、権利変換計画認可を2025年度に予定し、2027年度に工事着手する計画だ。建物竣工は、A・B街区が2031年度、C・D街区が2034年度を予定しており、段階的に完成していく。本再開発により、日本橋エリアの都市機能が大幅に向上し、新たな都心型複合MICE拠点として日本橋の魅力をさらに高めることが期待される。

日本橋一丁目1・2番地区再開発計画の概要

	A街区	B街区	C街区	D街区
階数・高さ	地下3階/地上25階・約135m	地上7階・約31m	地上5階・約20m	地上1階・約10m
主な用途	事務所、店舗、文化体験施設	情報発信・交流施設	店舗、駐車場	駐車場
竣工予定	2031年度	2031年度	2034年度	2034年度

MICEについて

MICEとは、企業等の会議（Meeting）、企業等の行う報奨・研修旅行（Incentive Travel）、国際機関・団体、学会等が行う国際会議（Convention）、展示会・見本市、イベント（Exhibition/Event）の頭文字のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

大規模な集客や高い経済効果が期待できる
ビジネスと観光の要素を併せ持つ
都市の国際的な競争力や知名度の向上に寄与する

日本橋一丁目1・2番地区の再開発計画では、都心型複合MICE拠点形成を支える都市機能の導入が予定されている。具体的には、日本橋の伝統と先進性を融合した文化体験施設の整備と、名橋「日本橋」に面する立地を活かした情報発信・交流施設の整備を行い、日本橋川沿いエリアにおける都心型複合MICE拠点の形成を図る計画だ。

日本橋一丁目再開発計画に関する考察

日本橋一丁目1・2番地区の再開発計画は、都心部における土地の高度利用と都市機能の更新を実現する重要なプロジェクトとして評価できる。特に日本橋川沿いの連続的な水辺空間と歩行者基盤の整備は、エリアの回遊性を高め、新たな賑わいを創出する可能性を秘めている。また、都心型複合MICE拠点の形成は、国際的な競争力強化につながる取り組みとして期待が高まるだろう。

一方で、大規模な再開発に伴う課題も予想される。工事期間中の周辺地域への影響や、完成後の交通量増加に対する対策が必要となるだろう。さらに、既存の地域コミュニティとの調和や、歴史ある日本橋地区の景観との整合性も重要な検討事項となる。これらの課題に対しては、地域住民や関係機関との綿密な協議と、段階的な開発アプローチが解決策となり得るだろう。

今後、本再開発計画には環境負荷低減や防災対応力強化などの要素をさらに強化することが望まれる。例えば、最新の環境技術を導入したスマートビルディングの実現や、大規模災害時の帰宅困難者受け入れ機能の充実などが考えられる。また、ポストコロナ時代を見据えた柔軟なオフィス空間の設計や、デジタル技術を活用した新しい都市サービスの導入なども、プロジェクトの付加価値を高める可能性がある。