セキュリティ

SECURITY

公開：2024-10-24

【CVE-2024-21267】Oracle E-Business Suite 12.2に深刻な脆弱性、情報漏洩と改ざんのリスクに早急な対応が必要

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Oracle E-Business Suite 12.2.12-12.2.13に脆弱性
• 高い機密性と完全性への影響が確認される
• 情報の取得や改ざんのリスクが発生

Oracle E-Business Suite 12.2の脆弱性問題

オラクルは2024年10月15日、Oracle E-Business Suite 12.2.12から12.2.13に存在するCost Planningに関する処理の不備を公開した。Oracle Cost Managementにおける脆弱性は、CVSSスコア8.1の重要度で評価され、機密性と完全性に深刻な影響を及ぼす可能性があることが判明している。^[1]

この脆弱性は【CVE-2024-21267】として識別されており、攻撃元区分がネットワークで攻撃条件の複雑さが低いとされている。脆弱性の特徴として、攻撃に必要な特権レベルは低く設定されているものの利用者の関与は不要であり、影響の想定範囲に変更がないことが確認されている。

オラクルはこの問題に対処するため、Critical Patch Updateを公開し正式な対策を提供している。リモート認証されたユーザによる情報の取得や改ざんのリスクが存在するため、早急なアップデートの適用が推奨されるだろう。

Oracle E-Business Suiteの脆弱性詳細

不正な認証について

不正な認証とは、システムやアプリケーションにおいて、正規のユーザーとして認証されるべきでない利用者が不正にアクセス権を取得できてしまう脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 認証チェックの不備や回避が可能
• 権限昇格による不正アクセスのリスク
• 機密情報への不正なアクセスが可能

Oracle E-Business Suiteの事例では、Cost Planningにおける認証処理の不備により、リモートからの攻撃が可能となっている。この脆弱性は機密性と完全性に高い影響を及ぼすため、情報の窃取や改ざんのリスクが存在することから、早急な対策が必要とされている。

Oracle E-Business Suiteの脆弱性に関する考察

Oracle E-Business Suiteの脆弱性対策として、Critical Patch Updateの提供は迅速な対応として評価できる。しかしながら、企業システムの更新作業には慎重な検証が必要であり、パッチ適用までの期間中はシステムが脆弱な状態に置かれる可能性が懸念されるだろう。

今後の課題として、Cost Planningにおける認証処理の強化と、定期的なセキュリティ監査の実施が重要となってくる。さらに、システム管理者向けのセキュリティトレーニングや、インシデント発生時の対応手順の整備など、包括的なセキュリティ対策の確立が求められるだろう。

Oracle E-Business Suiteの利用企業にとって、今回の脆弱性はビジネスの継続性に影響を与える可能性がある。セキュリティチームと開発チームの連携を強化し、脆弱性の早期発見と迅速な対応体制の構築が期待される。

参考サイト

1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-010853 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-010853.html, (参照 24-10-24).
2. Oracle. https://www.oracle.com/jp/

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