J-ECOLがラベル台紙リサイクル実証実験を開始、年間約9万3000tの再資源化で環境負荷低減へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

J-ECOLがラベル台紙のリサイクル実証実験を開始
剥離紙の年間約9万3000tの再資源化を目指す
9社が参画し適正ルート構築とトレース実現へ

J-ECOLのラベル台紙リサイクル実証実験開始

一般社団法人ラベル循環協会は、シール・ラベル製品の剥離紙再資源化および資源循環のスキーム確立推進のため、実証実験を2024年11月18日より開始した。実証実験では剥離紙の適正分別とリサイクルのための適正ルートを構築し、リサイクル資源生産までの履歴をデジタル情報化してトレースを可能にする取り組みを行うのだ。^[1]

剥離紙は各企業の努力によりリサイクルや削減の取り組みが行われているが、サプライチェーン全体での仕組みが整っていない状況にある。シール・ラベル製品の半分を占める剥離紙は、日本国内だけでも年間約9万3000tの流通量があり、企業連携によるリサイクルスキームの整備が急務となっている。

剥離紙は専ら物に該当し、マテリアルリサイクルでの処分が前提となる資源である。適切な分別とマテリアルリサイクルの適正ルートに乗せることで、様々な紙製品へのリサイクルが可能となり、資源の有効活用とCO2削減に大きく貢献するだろう。

剥離紙リサイクル実証実験の概要

項目	詳細
実施期間	2024年11月18日～2024年1月31日
参画企業	株式会社サンエー化研、TOPPANエッジ株式会社、株式会社DNPデータテクノ、株式会社サトー、株式会社日誠産業、日本製紙グループなど9社
実施目的	サプライチェーンでのマテリアルリサイクルの確立、国内剥離紙の出荷量やリサイクル率の把握、リサイクル原料としての使用エビデンス取得、環境負荷の可視化
トレース手順	QRコード発行、排出企業での読取・貼付、古紙業者での読取、リサイクラー企業での読取

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マテリアルリサイクルについて

マテリアルリサイクルとは、廃棄物を材料・原料として再利用する資源循環の手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

廃棄物の物理的な性質を活かした再利用方法
環境負荷の低減と資源の有効活用が可能
高品質な再生材料の生産が実現可能

剥離紙のマテリアルリサイクルでは、適切な分別と処理ルートの確立が重要な要素となっている。専ら物として扱われる剥離紙は、マテリアルリサイクルによって様々な紙製品への再生が可能であり、年間約9万3000tもの廃棄物削減とCO2排出量の抑制に大きく貢献することが期待できる。

ラベル台紙リサイクルに関する考察

J-ECOLの実証実験は、サプライチェーン全体でのリサイクルスキーム確立を目指す画期的な取り組みである。QRコードを活用したトレーサビリティシステムの導入により、剥離紙の回収から再資源化までの過程が可視化され、効率的なリサイクル体制の構築が可能になるだろう。

一方で、実証実験の成功には参画企業間の緊密な連携と情報共有が不可欠となっている。特に古紙業者やリサイクラー企業との連携強化が重要であり、適切な分別とトレースの仕組みを確立することで、持続可能な資源循環の実現が期待できるだろう。

今後は実証実験の結果を踏まえ、より多くの企業がラベル台紙のリサイクルに参画することが望まれる。年間約9万3000tの剥離紙の再資源化は、環境負荷の低減と循環型社会の実現に大きく寄与するはずだ。

参考サイト

^ PR TIMES. 「J-ECOL、ラベル台紙（剥離紙）のリサイクルとトレースの実証実験を開始　年間約９万3000ｔの再資源化をめざす | 一般社団法人　ラベル循環協会のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000151760.html, (参照 24-11-15).

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