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【CVE-2024-49002】Microsoft SQL Serverに遠隔コード実行の脆弱性が発見、複数バージョンに影響

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Microsoft SQL Serverに遠隔コード実行の脆弱性
  • CVE-2024-49002として識別される深刻な問題
  • 複数バージョンに影響するヒープベースのバッファオーバーフロー

Microsoft SQL Serverの遠隔コード実行の脆弱性

Microsoftは2024年11月12日、SQL Server Native Clientに遠隔コード実行の脆弱性を発見したと発表した。この脆弱性は【CVE-2024-49002】として識別され、CWEによる脆弱性タイプはヒープベースのバッファオーバーフロー(CWE-122)に分類されており、CVSS v3.1のスコアは8.8を記録している。[1]

Microsoft SQL Server 2016 Service Pack 3とMicrosoft SQL Server 2017、Microsoft SQL Server 2019の複数のバージョンに影響が及ぶことが確認されている。攻撃に必要な特権レベルは不要だが、利用者の関与が必要とされており、CVSSベクトルによると攻撃元区分はネットワークで攻撃条件の複雑さは低いと評価されている。

この脆弱性に対して、Microsoftは各バージョンに対応したセキュリティアップデートをリリースしている。SQL Server 2016 Service Pack 3では13.0.6455.2へのアップデートが提供され、SQL Server 2017では14.0.3485.1、SQL Server 2019では15.0.4410.1へのアップデートが推奨されている。

Microsoft SQL Server影響バージョンと対応まとめ

製品名 影響を受けるバージョン 更新後のバージョン
SQL Server 2016 SP3 (GDR) 13.0.0以降、13.0.6455.2未満 13.0.6455.2
SQL Server 2017 (GDR) 14.0.0以降、14.0.2070.1未満 14.0.2070.1
SQL Server 2019 (GDR) 15.0.0以降、15.0.2130.3未満 15.0.2130.3
SQL Server 2017 (CU) 14.0.0以降、14.0.3485.1未満 14.0.3485.1
SQL Server 2019 (CU) 15.0.0以降、15.0.4410.1未満 15.0.4410.1

ヒープベースのバッファオーバーフローについて

ヒープベースのバッファオーバーフローとは、プログラムのヒープ領域で発生するメモリ破壊の一種であり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 動的に確保されたメモリ領域を超えて書き込みが行われる
  • メモリの破壊によって任意のコード実行が可能になる
  • アプリケーションのクラッシュや情報漏洩のリスクがある

Microsoft SQL Serverの【CVE-2024-49002】では、このヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性が遠隔から悪用される可能性がある。CVSSスコア8.8の高い深刻度を持つ脆弱性であり、機密性、完全性、可用性のいずれにも高い影響を及ぼす可能性があるとされている。

SQL Server Native Clientの脆弱性に関する考察

Microsoft SQL Serverの広範な利用実態を考えると、遠隔コード実行の脆弱性が及ぼす影響は極めて深刻だ。特に、攻撃に特権が不要であり、攻撃条件の複雑さも低いと評価されている点は、早急な対応が必要となる要因となっている。この脆弱性は企業システムのセキュリティリスクを大幅に高める可能性があるだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、開発段階でのセキュリティレビューの強化が重要になってくる。特にメモリ管理に関する部分では、静的解析ツールの活用や定期的なセキュリティ監査の実施が有効な対策となるだろう。Microsoftには、より強固なセキュリティ機能の実装とともに、脆弱性の早期発見・修正のための体制強化が期待される。

また、企業のセキュリティ担当者は、パッチ適用の優先度判断やリスク評価の精度向上が求められる。SQL Serverのような基幹システムの脆弱性は、ビジネスに直接的な影響を及ぼす可能性があり、迅速な対応が必要だ。今後はAIを活用した脆弱性検知や自動パッチ適用など、より効率的なセキュリティ対策の導入が望まれる。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-49002, (参照 24-11-20).
  2. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp

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