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【CVE-2024-49007】SQL Server Native Clientに深刻な脆弱性、複数バージョンのMicrosoft SQL Serverに影響

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • SQL Server Native Clientにリモートコード実行の脆弱性
  • Microsoft SQL Server 2016-2019の複数バージョンに影響
  • CVSSスコア8.8のHigh深刻度の脆弱性として評価

Microsoft SQL Server 2016-2019の脆弱性

Microsoftは2024年11月12日に、SQL Server Native Clientにおけるリモートコード実行の脆弱性【CVE-2024-49007】を公開した。この脆弱性は複数のMicrosoft SQL Serverバージョンに影響を与えており、CWE-122として分類されるヒープベースのバッファオーバーフローの問題が存在している。[1]

この脆弱性はCVSSスコア8.8のHigh深刻度として評価されており、ネットワークからの攻撃が可能でユーザーの操作を必要とするものの攻撃条件の複雑さは低いとされている。影響を受けるコンポーネントには認証情報は不要だが、ユーザーインタラクションを必要とする特徴がある。

影響を受けるバージョンは、Microsoft SQL Server 2016 Service Pack 3からSQL Server 2019まで広範囲に及んでいる。特にSQL Server 2017では14.0.2070.1未満、SQL Server 2019では15.0.2130.3未満のバージョンが影響を受けており、早急なアップデートが推奨される。

SQL Server脆弱性の影響範囲まとめ

製品名 影響を受けるバージョン
SQL Server 2016 SP3 (GDR) 13.0.6455.2未満
SQL Server 2016 SP3 Azure Connect 13.0.7050.2未満
SQL Server 2017 (GDR) 14.0.2070.1未満
SQL Server 2017 (CU 31) 14.0.3485.1未満
SQL Server 2019 (GDR) 15.0.2130.3未満
SQL Server 2019 (CU 29) 15.0.4410.1未満

ヒープベースのバッファオーバーフローについて

ヒープベースのバッファオーバーフローとは、プログラムのヒープ領域で発生するメモリ破壊の脆弱性を指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 動的に確保されたメモリ領域での境界チェック不備
  • メモリの書き込み制御の不具合による情報漏洩
  • 任意のコード実行やシステムクラッシュのリスク

今回のSQL Server Native Clientの脆弱性では、このヒープベースのバッファオーバーフローがリモートコード実行の可能性を引き起こしている。CVSSスコア8.8という高い深刻度評価からも、攻撃者による不正なコード実行やシステムの制御権限の奪取につながる可能性が指摘されており、セキュリティパッチの適用が強く推奨される。

SQL Server Native Clientの脆弱性対策に関する考察

SQL Server Native Clientの脆弱性は、リモートからのコード実行という危険性の高い脅威をもたらすため、早急な対応が求められている。Microsoftが複数のバージョンに対してパッチを提供していることから、開発者は各環境に適したアップデートを確実に適用することが重要だ。

今後の課題として、データベース接続ライブラリのセキュリティ強化が挙げられる。特にヒープメモリの管理やバッファ操作に関する実装において、より厳密な境界チェックや入力値の検証が必要となるだろう。セキュリティバイデザインの考え方を取り入れ、開発段階からの脆弱性対策が求められる。

また、長期的な対策としてSQL Server Native Clientの代替技術の検討も重要となる。Microsoft Data Access Componentsなど、より新しい技術スタックへの移行を視野に入れることで、セキュリティリスクの低減とパフォーマンスの向上が期待できる。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-49007, (参照 24-11-20).
  2. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp

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