ログビルドとリコーが資本業務提携、建設業界のDX加速とRICOH360プラットフォーム事業拡大へ

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約
ログビルドとリコーの戦略的パートナーシップ強化
ログビルドとリコーの提携内容まとめ
デジタルトランスフォーメーション（DX）について
ログビルドとリコーの提携に関する考察
参考サイト

記事の要約

ログビルドがリコーと資本業務提携を発表
RICOH Innovation Fundによる第三者割当増資を実施
建設業界のDX加速とRICOH360プラットフォーム事業拡大を目指す

ログビルドとリコーの戦略的パートナーシップ強化

株式会社log build（ログビルド）は、株式会社リコーのCVCファンド「RICOH Innovation Fund」を引受先とする第三者割当増資による資金調達を2024年8月5日に実施した。両社は2023年3月から業務提携を行っており、今回の資本提携によってさらなる協業関係の発展と強化を図る。長期的かつ深いパートナーシップの構築を通じ、建設業界のデジタルトランスフォーメーション（DX）加速とRICOH360プラットフォーム事業の拡大に取り組む方針だ。^[1]

ログビルドは、元現場監督であり工務店経営者の中堀健一氏が創設した企業で、建設現場の品質管理、安全管理、進捗管理をリモートで実現するソリューションを提供している。SaaS事業としてのアプリケーション提供、建設DXコンサルティング、標準図面の作成代行、品質・安全管理のチェックシートやマニュアルの提供、リモート現場管理代行（BPaaS事業）を通じ、業界の効率化と品質向上を支援している。

今回の提携により、リコーとログビルドは双方の知見を結集し、戦略的セールスアライアンスの強化を通じて建設業界向けのより優れた顧客体験価値の提供を目指す。また、360度カメラの使い勝手向上を目指したデバイスマネジメントの強化を図る新サービスの共同開発も進める予定だ。両社の協業により、建設業界の働き方改革や社会的課題解決への貢献が期待されている。

ログビルドとリコーの提携内容まとめ

	ログビルド	リコー
主な事業	建設現場管理ソリューション提供	RICOH360プラットフォーム事業
提携の目的	建設業界のDX加速	RICOH360プラットフォーム事業拡大
協業内容	戦略的セールスアライアンス強化	360度カメラのデバイスマネジメント強化
期待される効果	建設業界の効率化と品質向上	建設業界向け顧客体験価値の向上
将来展望	リモート施工管理の普及	AIを活用した遠隔進捗管理・点検の実現

デジタルトランスフォーメーション（DX）について

デジタルトランスフォーメーション（DX）とは、企業がデジタル技術を活用して事業プロセス、組織文化、顧客体験を根本的に変革し、競争力を強化することを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

既存のビジネスモデルや業務プロセスの抜本的な見直し
データとデジタル技術の積極的な活用による新たな価値創造
顧客中心のアプローチによる製品やサービスの革新

建設業界におけるDXは、従来の労働集約型プロセスをデジタル化し、効率性と生産性を大幅に向上させる可能性を秘めている。ログビルドとリコーの提携は、360度カメラやAI技術を活用したリモート施工管理や遠隔進捗管理など、建設現場のデジタル化を加速させる具体的な取り組みの一例と言えるだろう。

ログビルドとリコーの提携に関する考察

ログビルドとリコーの提携は、建設業界のDXを加速させる可能性を秘めているが、今後はデータセキュリティや個人情報保護に関する課題が浮上する可能性がある。リモート施工管理や360度カメラの活用が進むにつれ、現場の詳細な情報がデジタル化されるため、これらのデータの適切な管理と保護が重要になるだろう。また、従来の現場作業員のスキルセットとデジタルツールの操作能力のギャップを埋めるための教育・トレーニングプログラムの整備も課題となる可能性がある。

今後追加してほしい新機能としては、AIを活用した予測的メンテナンスや工程最適化が挙げられる。建設現場から収集されるデータを基に、将来的な不具合や遅延を予測し、事前に対策を講じることができれば、プロジェクトの効率性と品質が大幅に向上するだろう。また、AR（拡張現実）技術を活用した現場指示や遠隔作業支援機能の追加も、熟練技術者の知見を効果的に共有し、作業品質の向上につながる可能性がある。

今後に期待したいのは、この提携を通じて開発される技術やノウハウが、建設業界全体のDX推進に波及効果をもたらすことだ。ログビルドとリコーの協業で生み出される新たなソリューションが業界標準となり、中小規模の建設会社にも普及することで、業界全体の生産性向上や働き方改革が加速する可能性がある。また、こうしたデジタル技術の活用が進むことで、建設業界の魅力が向上し、若手人材の確保にもつながることが期待される。