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【CVE-2024-53915】Veritas Enterprise Vault 15.2に重大な脆弱性、任意のコード実行が可能に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Veritas Enterprise Vaultに脆弱性が発見
  • 任意のコード実行が可能な重大な脆弱性
  • CVSSスコア9.8のCritical評価

Veritas Enterprise Vault 15.2の脆弱性

Veritas Enterprise Vault 15.2以前のバージョンにおいて、.NET RemotingのTCPポートで受信した信頼できないデータがデシリアライズされることにより、任意のコード実行が可能となる重大な脆弱性が2024年11月24日に公開された。この脆弱性は【CVE-2024-53915】として識別され、CWE-502のデシリアライズに関する脆弱性として分類されている。[1]

この脆弱性のCVSSスコアは9.8と評価され、Critical(重大)な深刻度に分類されている。攻撃の複雑性は低く、ネットワークからのアクセスが可能で、認証も不要であり、機密性・整合性・可用性のすべてに高い影響を及ぼす可能性があるとされている。

この脆弱性は特にサーバーコンポーネントに影響を与え、リモートの攻撃者による悪用のリスクが高いとされている。SSVCの評価では、自動化された攻撃が可能であり、技術的な影響が全体に及ぶ可能性があることが指摘されている。

Veritas Enterprise Vault 15.2の脆弱性詳細

項目 詳細
脆弱性ID CVE-2024-53915
影響を受けるバージョン Veritas Enterprise Vault 15.2以前
CVSSスコア 9.8(Critical)
CWE分類 CWE-502(デシリアライズ)
攻撃の特徴 信頼できないデータのデシリアライズ
影響範囲 機密性・整合性・可用性に高い影響

デシリアライズについて

デシリアライズとは、シリアライズされたデータを元のオブジェクトや構造体に戻す処理のことを指す。以下のような特徴がある。

  • バイトストリームからオブジェクトを再構築するプロセス
  • ネットワーク通信やファイル保存で頻繁に使用
  • 信頼できないデータのデシリアライズは深刻な脆弱性につながる

Veritas Enterprise Vaultの脆弱性では、.NET Remotingで受信した信頼できないデータのデシリアライズが問題となっている。攻撃者は悪意のあるデータをデシリアライズさせることで、サーバー上で任意のコードを実行できる可能性があるため、適切な入力検証とデシリアライズ処理の実装が重要となる。

Veritas Enterprise Vault 15.2の脆弱性に関する考察

Veritas Enterprise Vaultの脆弱性は、エンタープライズ環境で広く使用されているアーカイブソリューションに影響を与えるため、その影響は非常に深刻である。特にCVSSスコアが9.8と高く評価されていることから、攻撃者による悪用のリスクが高く、企業のデータセキュリティに重大な脅威をもたらす可能性があるだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、デシリアライズ処理における入力検証の強化や、信頼できないデータの処理に関するセキュリティガイドラインの整備が必要となる。また、.NET Remotingの使用を見直し、より安全な通信方式への移行を検討することも重要な課題となるだろう。

製品の開発段階からセキュリティ設計を強化し、デシリアライズ処理に関する脆弱性診断やペネトレーションテストを徹底することが望まれる。特にエンタープライズ向け製品においては、セキュリティインシデントの影響が広範囲に及ぶため、より一層の対策強化が期待される。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-53915, (参照 24-12-03).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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