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【CVE-2024-57728】SimpleHelp v5.5.7以前にzip slip脆弱性、管理者権限での任意コード実行が可能に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • SimpleHelp v5.5.7以前にzip slipの脆弱性が発見
  • 管理者ユーザーによる任意のファイルアップロードが可能に
  • SimpleHelpサーバーユーザーの権限で任意のコード実行が可能

SimpleHelp v5.5.7のzip slip脆弱性に関する警告

リモートサポートソフトウェアSimpleHelp v5.5.7以前のバージョンにおいて、深刻な脆弱性が2025年1月15日に公開された。この脆弱性は管理者ユーザーが細工されたZIPファイルをアップロードすることで、ファイルシステム上の任意の場所にファイルを配置できる仕組みとなっている。[1]

この脆弱性はzip slipと呼ばれる手法を利用したもので、SimpleHelpサーバーユーザーの権限でシステム上で任意のコードを実行することが可能となっている。攻撃者は管理者権限を持つアカウントを必要とするものの、一度権限を取得すればシステム全体に深刻な影響を及ぼす可能性が高いだろう。

SimpleHelpの開発元はこの脆弱性に対し、【CVE-2024-57728】として識別番号を割り当て、セキュリティアドバイザリを公開した。セキュリティ研究機関のHorizon3.aiによってこの脆弱性の詳細な分析と検証結果が報告されており、早急な対応が求められている。

SimpleHelp v5.5.7の脆弱性詳細

項目 詳細
脆弱性ID CVE-2024-57728
影響を受けるバージョン SimpleHelp v5.5.7以前
脆弱性の種類 zip slip(任意のファイルアップロード)
攻撃に必要な条件 管理者権限を持つアカウント
影響範囲 SimpleHelpサーバーユーザーの権限での任意のコード実行

zip slipについて

zip slipとは、ZIPファイルの解凍時にパス名を適切に検証しないことで発生する脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 圧縮ファイル内のパス名に../などの文字列を含めることで任意のディレクトリにファイルを配置可能
  • 解凍時のパス名の検証が不十分な場合に発生する脆弱性
  • システム全体に影響を及ぼす可能性のある深刻な脆弱性

SimpleHelpの事例では、管理者権限を持つユーザーが細工されたZIPファイルをアップロードすることで、ファイルシステム上の任意の場所にファイルを配置することが可能となっている。この脆弱性を利用することで、攻撃者はSimpleHelpサーバーユーザーの権限で任意のコードを実行し、システムを危険に晒す可能性があるだろう。

SimpleHelpの脆弱性対応に関する考察

SimpleHelpの脆弱性対応において最も評価できる点は、発見された脆弱性に対して迅速にCVE番号を取得し、セキュリティアドバイザリを公開したことである。この対応によって、ユーザーは自社環境への影響を素早く評価し、必要な対策を講じることが可能となっている。しかしながら、管理者権限を持つユーザーによる攻撃を想定した設計が不十分であった点は、今後の課題として認識すべきだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、ファイルアップロード機能に対するセキュリティ強化が必要となるはずだ。特にZIPファイルの解凍時におけるパス名の厳密な検証やサンドボックス環境での実行など、多層的な防御策の実装が望まれる。管理者権限を持つユーザーによる不正な操作を防ぐための監査ログの強化も、重要な改善点となっていくだろう。

SimpleHelpのような遠隔操作ソフトウェアは、企業のITインフラにとって重要な役割を果たしている。セキュリティ機能の強化と同時に、使いやすさを損なわない形での改善が期待される。今回の事例を教訓として、より安全なリモートサポート環境の構築に向けた取り組みが加速することを願う。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE-2024-57728 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-57728, (参照 25-01-21).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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