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NetAppと山口大学が衛星通信による災害対策システムを実証、1時間での仮設拠点構築とデータアクセスの実現に成功

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

NetAppと山口大学が衛星通信による災害対策システムを実証、1時間での仮設拠点構築とデータアクセスの実現に成功

PR TIMES より


記事の要約

  • NetAppと山口大学が災害時の衛星通信活用を実証
  • Starlinkを利用したストレージデータアクセスを検証
  • 1時間での仮設拠点構築と高速データ同期を実現

NetAppと山口大学が衛星通信による災害対策システムを実証

ネットアップ合同会社と山口大学は2025年1月15日、災害時を想定した衛星インターネットサービスを活用したストレージデータアクセスの実証実験を共同で実施したことを発表した。本実証実験では地震等の災害により通信インフラが遮断された状況下でのITシステムの継続運用に向けた新たな可能性を確認している。[1]

本実証実験では、SpaceX社が提供する衛星インターネットサービス「Starlink」を活用し、被災地を想定した仮設拠点から本社のストレージへのアクセスとデータ同期機能の検証を実施した。実験結果から、普通車1台で運搬可能な機器で1時間程度での仮設拠点の構築が可能であることが明らかになっている。

実証環境における通信速度は下り約200Mbps、上り約20Mbpsを記録し、遅延は約20〜50msecとなった。NetAppのデータ同期機能「SnapMirror」を使用した場合、通常のファイルコピーと比較して2倍以上の速度でデータ同期が可能であることも確認されている。

災害対策システムの検証結果まとめ

項目 詳細
実験概要 地震等による通信インフラ遮断を想定した衛星通信による災害対策実証
使用技術 Starlink衛星通信、NetApp SnapMirror、VPN接続
通信速度 下り約200Mbps、上り約20Mbps、遅延約20〜50msec
構築時間 仮設拠点の構築に約1時間
同期性能 通常のファイルコピーと比較して2倍以上の速度

レジリエンスについて

レジリエンスとは、システムや組織が災害などの予期せぬ事態に直面した際に、機能を維持・回復する能力のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 状況適応力と迅速な回復力の両立
  • 被災時の暫定的な業務継続能力
  • システムの柔軟な再構成と運用維持

ITシステムにおけるレジリエンスは、単なる冗長性や堅牢性だけでなく、状況に応じた柔軟な対応力も重要となっている。災害発生時にも重要なデータやシステムへのアクセスを確保し、業務継続性を担保することが、現代のITシステムに求められる重要な要件となってきている。

衛星通信による災害対策に関する考察

衛星通信を活用した災害対策システムは、従来の地上回線に依存しない新たな選択肢として非常に有望である。特に今回の実証で確認された1時間程度での仮設拠点構築と実用的な通信速度の実現は、災害時の迅速な対応において大きな価値を持つことが期待できるだろう。

今後の課題として、衛星通信の安定性や天候による影響の検証、より大規模なデータ転送時の性能評価などが挙げられる。また、複数拠点での同時利用や、より大規模な災害を想定したシナリオでの検証も必要となってくるだろう。

将来的には、5G通信との連携や、AIを活用した自動復旧システムとの統合など、より高度な災害対策システムへの発展が期待される。特にエッジコンピューティングとの組み合わせにより、より柔軟で強靭な災害対策インフラの実現が可能になるだろう。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「全国初、災害シナリオを想定し、衛星インターネットサービスを活用したストレージデータアクセスの実現可能性を実証 | ネットアップ合同会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000132.000047898.html, (参照 25-01-16).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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