しろくま電力が7自治体と新規契約、江戸川区でゼロカーボン電力供給開始

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

しろくま電力が7自治体と電力小売契約を締結
江戸川区の59小中学校にゼロカーボン電力を供給
市場連動型しろくまプランで電気代削減効果を実現

しろくま電力の新規自治体向け電力供給開始

しろくま電力株式会社は、2024年に入り新たに7自治体と電力小売契約を締結し、順次電力供給を開始した。脱炭素施策と電気代削減の両立を求める自治体のニーズに応え、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを支援している。特に江戸川区では、59の小中学校で割安なゼロカーボン電力の使用が始まっている。^[1]

同社の「市場連動型しろくまプラン」は、2023年度に引き続き2024年度も前年比196％増と好調な契約電力量の伸びを示している。このプランは、日本卸電力市場のスポット価格に連動した従量単価で電気料金が決まる完全市場連動型であり、特に日中の電力使用量が多い自治体施設にとって大きなメリットがある。

江戸川区は2023年2月に「江戸川区カーボン・マイナス都市宣言」を表明し、カーボンゼロを超えた脱炭素社会の実現を推進している。しろくま電力との契約により、区内59の小中学校と21の公共施設に段階的に電力供給を開始し、年間7,673 t-CO2の削減を見込んでいる。この取り組みは、自治体の脱炭素化と経費削減の両立を示す好例といえるだろう。

しろくま電力の自治体向け電力供給サービスまとめ

	契約内容	対象施設	特徴	期待効果
新規契約自治体数	7自治体	公共施設全般	順次電力供給開始	脱炭素化と電気代削減
江戸川区での展開	電力小売契約	59小中学校、21公共施設	ゼロカーボン電力供給	年間7,673 t-CO2削減
市場連動型しろくまプラン	完全市場連動型	自治体施設に適合	JEPX価格連動の従量単価	電気代の大幅削減
契約電力量の伸び	2024年度実績	法人顧客中心	前年比196％増	サービスの普及拡大

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市場連動型電力プランについて

市場連動型電力プランとは、日本卸電力市場（JEPX）のスポット価格に連動して電気料金が決定するプランのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

電力市場価格の変動を直接反映した料金設定
市場価格が低い時間帯の恩恵を最大限に享受可能
価格設定根拠の高い透明性

しろくま電力の「市場連動型しろくまプラン」は、この市場連動型電力プランの一種だ。基本料金と、JEPXのスポット価格に連動した従量単価で電気料金が決まる仕組みを採用している。特に日中の電力使用量が多い自治体施設では、太陽光発電の普及により日中の市場価格が安くなる傾向にあるため、大きな削減効果が期待できる。

自治体向け電力供給サービスに関する考察

しろくま電力の自治体向け電力供給サービスは、カーボンニュートラルの実現と電気代削減という二つの課題を同時に解決する可能性を秘めている。特に市場連動型プランの導入により、自治体は電力市場の変動を活用して効率的に電気代を削減できる一方で、ゼロカーボン電力の利用によって環境負荷も低減できるという点が評価できる。しかし、市場価格の急激な変動リスクも考慮する必要があるだろう。

今後の課題としては、さらなる再生可能エネルギーの導入と、地域間連携の強化が挙げられる。例えば、江戸川区と千葉県匝瑳市の連携のように、都市部と地方の自治体が協力して再エネ電力を融通し合うモデルの拡大が期待される。また、AI技術を活用した需給予測の精度向上や、蓄電システムの導入による需給調整機能の強化も、サービスの安定性向上に寄与するだろう。

長期的には、このようなサービスが民間企業や一般家庭にも広く普及することで、社会全体のカーボンニュートラル達成に大きく貢献する可能性がある。しろくま電力には、技術革新と制度設計の両面から、より多くの利用者が参加できるプラットフォームの構築を期待したい。同時に、エネルギー政策立案者には、こうした革新的なサービスを後押しする柔軟な制度設計が求められるだろう。

参考サイト

^ PR TIMES. 「しろくま電力、新たに7自治体に電力供給。江戸川区では59の小中学校で割安なゼロカーボン電力*1を使用 | しろくま電力株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000055631.html, (参照 24-08-21).

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