セキュリティ

SECURITY

公開：2025-04-18

【CVE-2025-3195】itsourcecodeのOnline Blood Bank Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性、医療データ漏洩のリスクに警戒

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• itsourcecodeのOnline Blood Bank Management Systemに深刻な脆弱性
• bbms.phpファイルにSQLインジェクションの脆弱性を確認
• リモートから攻撃可能で公開済みの脆弱性

Online Blood Bank Management System 1.0のSQLインジェクション脆弱性

セキュリティ研究者は2025年4月4日、itsourcecodeが開発したOnline Blood Bank Management System 1.0のbbms.phpファイルにSQLインジェクションの脆弱性が存在することを公開した。この脆弱性は検索機能の処理に関連しており、リモートから攻撃が可能であることが確認されている。^[1]

この脆弱性は深刻度が高いと分類されており、CVSSスコアはバージョン4.0で6.9（中程度）、バージョン3.1および3.0で7.3（高）、バージョン2.0で7.5と評価されている。攻撃には特別な権限は必要とされず、ユーザーの操作も不要であることから、早急な対応が求められる状況だ。

脆弱性の発見はVulDBユーザーのPKEYによって報告され、すでに公開されて攻撃に利用される可能性がある状態となっている。現在、この問題に対する具体的な対策情報は公開されておらず、システム管理者による迅速な対応が必要とされている。

Online Blood Bank Management System 1.0の脆弱性詳細

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのデータベース操作において、不正なSQL文を挿入・実行される脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• データベースの不正アクセスや改ざんが可能
• 機密情報の漏洩やデータの破壊のリスクがある
• 適切な入力値のバリデーションで防止可能

Online Blood Bank Management System 1.0の脆弱性は、検索機能の実装における入力値の検証が不十分であることに起因している。SQLインジェクション攻撃が成功した場合、データベース内の患者情報や血液型情報などの重要なデータが漏洩する可能性があり、医療システムのセキュリティに深刻な影響を及ぼす可能性がある。

Online Blood Bank Management System 1.0の脆弱性に関する考察

医療システムにおける脆弱性の発見は、患者データの機密性を考慮すると特に深刻な問題として捉える必要がある。特にSQLインジェクションの脆弱性は基本的なセキュリティ対策で防げるものであり、開発段階でのセキュリティテストの重要性を再認識させる事例となっている。医療機関のシステム開発においては、より厳格なセキュリティ基準の適用が求められるだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、開発プロセスにおけるセキュリティレビューの強化とコードの品質管理の徹底が必要になると考えられる。特に医療システムの開発では、OWASPなどのセキュリティガイドラインに沿った開発プラクティスの採用と、定期的な脆弱性診断の実施が重要な課題となってくるだろう。

また、オープンソースの医療システムを採用する際は、セキュリティ面での検証を十分に行うことが重要である。コミュニティによるレビューや脆弱性報告の仕組みを整備し、発見された脆弱性に対して迅速に対応できる体制を構築することが、今後の課題として挙げられる。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record: CVE-2025-3195」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3195, (参照 25-04-18).
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