青森市の5中学校がAI教材活用研究会を発足、個別最適な学びの実現へ向けた取り組みが本格化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

青森市の5中学校がAI教材活用研究会を発足
「すららドリル」導入で個別最適な学びを目指す
第1回勉強会で各校の活用事例を共有

青森市「個別最適な学び」研究会の発足とAI教材活用の取り組み

株式会社すららネットは、青森市内の有志中学校5校と共に「青森市『個別最適な学び』研究会」を発足し、2024年7月30日に第一回勉強会を開催した。この研究会では、AIドリル「すららドリル」を導入し、効果的な活用事例の共有や研究を通じて、生徒一人ひとりに合った学習環境の提供を目指している。GIGAスクール構想による端末整備が進む中、自治体間の利用格差解消も視野に入れた取り組みだ。^[1]

勉強会では、各加盟校が1学期のAI教材活用状況について発表を行い、学習ログに基づく生徒の目標達成率分析やアンケート調査結果など、さらなる活用に向けた取り組みが共有された。参加した約30名の教員からは、「生徒が自分で目標設定して取り組む機能の活用が多い」「AIドリルで目指すのは生徒の自主的な学習姿勢の育成」といった意見が出され、活発な議論が行われた。

研究会の会長を務める山田大介氏は、AIドリルの活用が生徒たちの学習意欲と学力向上に大きな可能性を持つと述べている。個別最適化学習の実現や教員の業務効率化を通じて、生徒一人ひとりに寄り添った教育の提供を目指すとともに、オンライン学習環境の整備により様々な事情を抱える生徒たちへの支援も可能になると期待を寄せている。

青森市「個別最適な学び」研究会の概要

項目	詳細
組織	AIドリル「すららドリル」採用の青森市内任意の学校
会長	山田大介（青森市立筒井中学校校長）
加盟校	筒井中学校、北中学校、横内中学校、私立東中学校、新城中学校
目的	AIドリル活用で個別最適な学びの提供と学力向上
事業内容	「すららドリル」活用研究、効果的活用の情報共有

AIドリルについて

AIドリルとは、人工知能（AI）技術を活用した学習教材のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

個々の学習者の理解度に合わせた問題を出題
リアルタイムで学習進捗や弱点を分析
データに基づいた効率的な学習計画の提案

「すららドリル」は、アダプティブなドリルと自動作問・採点機能を持つテストから構成されており、公立小中学校向けに提供されている。この教材は、一人ひとりの学力に応じて理解→定着→活用のサイクルを繰り返し、学習内容の理解と定着をワンストップで実現することを目指している。

青森市「個別最適な学び」研究会に関する考察

青森市「個別最適な学び」研究会の発足は、地域レベルでのAI教材活用の先進的な取り組みとして評価できる。複数の学校が連携して知見を共有し、効果的な活用方法を模索することで、より多くの生徒が個別最適化された学習環境の恩恵を受けられる可能性が高まるだろう。また、この取り組みが他の自治体にも波及することで、GIGAスクール構想の実効性向上にも寄与する可能性がある。

一方で、AI教材の導入に伴う課題も考えられる。教員のICTスキルの差や、従来の教育方法との融合、家庭環境による学習機会の格差などが懸念される。これらの課題に対しては、教員向けの研修プログラムの充実や、家庭でのICT環境整備支援、従来の対面指導とAI教材の適切な組み合わせなどの解決策が考えられる。

今後は、AIドリルの活用による学力向上の効果を定量的に測定し、その結果を基にさらなる改善を行うことが期待される。また、生徒の学習データの適切な管理や活用方法、AIと教員の役割分担の最適化など、AI教育の倫理的側面にも注目が集まるだろう。青森市の取り組みが、日本の教育DXを推進する先駆的なモデルケースとなることを期待したい。

参考サイト

^ PR TIMES. 「AI教材活用促進による青森市の教育変革に有志中学5校が挑む「青森市『個別最適な学び』研究会」発足 | 株式会社　すららネットのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000506.000003287.html, (参照 24-08-24).

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