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トライアローがAR空間測量アプリ「キャパシル」をリリース、建設業界の残コン問題解決に向け体積測定を効率化

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

トライアローがAR空間測量アプリ「キャパシル」をリリース、建設業界の残コン問題解決に向け体積測定を効率化

PR TIMES より


記事の要約

  • トライアローがAR空間測量アプリ「キャパシル」をリリース
  • 撮影とタップ操作で簡単に体積測定が可能
  • 建設業界の残コン問題解決を目指す

ARアプリ「キャパシル」でコンクリート体積測定を効率化

トライアロー株式会社は建設業界における残コン問題の解決を目指し、AR空間測量アプリ「キャパシル」を2024年8月27日にリリースした。このアプリは撮影とタップ操作のみで簡単に体積測定が可能で、オフライン環境でも利用できる点が特徴だ。複数エリアの体積合算機能も搭載されており、広範囲の測量にも対応している。[1]

キャパシルには2つの測定モードが用意されている。狭いエリアの測定に適した「ピクチャーモード」と、広範囲の測量に向いた「アラウンドモード」だ。ピクチャーモードでは既に撮影した画像にピンを配置して体積を求められる一方、アラウンドモードではカメラを起動させながらリアルタイムで測定エリアを映し、ピンを配置していくことができる。

トライアロー社は現在、無償版限定でキャパシルを提供している。今後は建設業界からのフィードバックを基に、より高機能なエンタープライズ版の開発を予定している。この取り組みを通じて、生コンクリートの無駄な廃棄を減らし、環境問題や原材料コスト上昇への対策となることが期待されている。

キャパシルの主な機能まとめ

ピクチャーモード アラウンドモード
対象エリア 狭いエリア 広範囲エリア
測定方法 撮影済み画像にピン配置 カメラ起動中にリアルタイムでピン配置
オフライン利用 可能 可能
データ合算 可能 可能
キャパシルの詳細はこちら

残コン問題について

残コン問題とは、建設現場で生コンクリートを余剰に発注し、大量の廃棄が発生する問題のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • コールドジョイント防止のため、余剰発注が行われる
  • 環境問題や製造・輸送コスト上昇の要因となっている
  • 建設業界の喫緊の課題とされている

残コン問題の背景には、生コンクリートの特性が大きく関わっている。生コンクリートは数時間で固まってしまうため、打設途中での追加が困難だ。そのため、不足を避けるために余剰に発注する傾向があり、結果として大量の廃棄が発生している。この問題は環境への影響だけでなく、建設コストの上昇にもつながっており、業界全体で解決が求められている。

AR空間測量アプリ「キャパシル」に関する考察

キャパシルの最大の利点は、複雑な操作や専門知識を必要とせずに高精度な体積測定が可能な点だ。これにより、現場作業員の負担軽減と測定の効率化が図れる。一方で、ARの特性上、光の反射や複雑な形状の測定において精度が低下する可能性があり、この課題に対する改善が今後求められるだろう。

解決策として、AIを活用した画像認識技術の導入が考えられる。複雑な形状や光の反射の影響を自動的に補正することで、より高精度な測定が可能になるだろう。また、BIMとの連携機能を追加することで、設計段階から施工、維持管理まで一貫したデータ活用が実現し、建設プロセス全体の最適化につながる可能性がある。

今後の展開としては、他の建設資材の測量にも対応するなど、アプリケーションの汎用性を高めることが期待される。さらに、測定データの蓄積と分析機能を強化することで、より精緻な発注量の予測が可能になるだろう。これにより、残コン問題の根本的な解決に近づくとともに、建設業界全体のデジタルトランスフォーメーション推進にも貢献することが期待できる。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「AR空間測量アプリ「キャパシル」をリリース | トライアロー株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000013129.html, (参照 24-08-28).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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