AWLとクアルコムが協業開始、エッジAI技術の進化によりリテール業界のデジタル変革が加速

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約
AWLとクアルコムの協業によるエッジAI技術の進化
AWLとクアルコムの協業によるシナジー効果
エッジAIについて
AWLとクアルコムの協業に関する考察
参考サイト

記事の要約

AWLがクアルコムと協業開始
Snapdragon®にAWL Engineを搭載
エッジAIエコシステムの拡大を目指す

AWLとクアルコムの協業によるエッジAI技術の進化

AWL株式会社は2024年8月28日、Qualcomm Technologies, Inc.とクアルコム社のモバイル向けSoC "Snapdragon®"に対応するISV契約を締結したことを発表した。この協業により、AWLのエッジAIにおけるコア技術「AWL Engine」がSnapdragon®プロセッサに搭載されることが可能となり、リテール業界を中心にAWLのエッジAIカメラ技術の活用が世界中で促進されることが期待される。^[1]

AWLは北大発認定スタートアップ企業で、画像認識のコア技術開発とエッジAIカメラソリューションを提供している。サッポロドラッグストアーをはじめとする小売業での豊富な実績を強みとし、現在では日本国内の小売・流通業に加え、飲食店や銀行、エレベーター内、モビリティなど多業種に事業展開が進んでいる。また、ASEAN市場をはじめとしたグローバル展開も進めている。

クアルコム社は、モバイル通信技術のリーダーとして知られるグローバル企業で、最先端の半導体技術と無線通信技術を駆使し、スマートフォン、タブレット、IoTデバイスなどの幅広い分野で革新的なソリューションを提供している。両社の協業により、AWLの高度な画像認識技術とクアルコム社の強力かつインテリジェントなコンピューティングプラットフォームの組み合わせが実現し、店舗内の顧客行動分析や在庫管理の効率化が飛躍的に向上することが期待されている。

AWLとクアルコムの協業によるシナジー効果

	AWL	クアルコム
主な強み	画像認識技術、エッジAIカメラソリューション	半導体技術、無線通信技術
主な対象市場	小売・流通業、飲食店、銀行	モバイル機器、IoTデバイス
技術の特徴	AWL Engine（エッジAIコア技術）	Snapdragon®（モバイル向けSoC）
期待される効果	エッジAIカメラ技術の活用促進	IoTエコシステムの拡大・進化

エッジAIについて

エッジAIとは、クラウドやデータセンターではなく、デバイスやローカルネットワークの端（エッジ）で人工知能の処理を行う技術のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

データ処理の低遅延化が可能
ネットワーク帯域の使用量を削減
プライバシーとセキュリティの向上

AWLのエッジAI技術は、特に小売業界での活用が進んでおり、店舗内の顧客行動分析や在庫管理の効率化に貢献している。クアルコムのSnapdragon®プロセッサとの組み合わせにより、より高度な画像認識処理がモバイルデバイスやIoT機器上で実現可能となり、リアルタイムでの分析や意思決定支援が可能になると期待されている。

AWLとクアルコムの協業に関する考察

AWLとクアルコムの協業は、エッジAI技術の進化と普及に大きな影響を与える可能性がある。特に小売業界においては、リアルタイムでの顧客行動分析や在庫管理の最適化が可能となり、業務効率の大幅な向上が期待できるだろう。一方で、プライバシーの問題や膨大なデータ処理に伴う電力消費の増加など、新たな課題も浮上する可能性がある。

これらの課題に対しては、データの匿名化技術の向上や、より省電力な処理方法の開発が解決策として考えられる。また、エッジAI技術の応用範囲を小売業以外にも拡大することで、より多様な産業での活用が期待できるだろう。例えば、製造業での品質管理や医療分野での画像診断支援など、新たな分野での革新的なソリューションの創出が期待される。

今後は、AWLとクアルコムの協業によって生まれる新たな技術や製品に注目が集まるだろう。特に、5Gの普及やIoTデバイスの増加に伴い、エッジAI技術の重要性はますます高まると予想される。両社の強みを活かした革新的なソリューションの開発や、グローバル市場での展開戦略など、今後の動向から目が離せない。