【CVE-2024-39646】WordPressプラグインcustom 404 proにXSS脆弱性が発見、情報漏洩のリスクが浮上

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • custom 404 pro 3.11.2未満にXSS脆弱性
  • 情報取得・改ざんのリスクあり
  • 適切な対策の実施が必要

WordPress用プラグインcustom 404 proのXSS脆弱性が判明

kunalnagar が開発したWordPress用プラグイン「custom 404 pro」において、バージョン3.11.2未満に深刻なクロスサイトスクリプティング(XSS)の脆弱性が発見された。この脆弱性はCVE-2024-39646として識別されており、CWEによる脆弱性タイプはクロスサイトスクリプティング(CWE-79)に分類されている。NVDの評価によると、攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低いとされている。[1]

この脆弱性の影響により、攻撃者が悪意のあるスクリプトを実行し、ユーザーの情報を取得したり、Webサイトの内容を改ざんしたりする可能性がある。特に注目すべき点として、攻撃に必要な特権レベルは不要であるが、利用者の関与が必要とされている。また、影響の想定範囲に変更があるとされており、機密性と完全性への影響が低レベルで評価されている。

脆弱性の深刻度はCVSS v3による基本値が6.1(警告)と評価されており、早急な対応が求められる。影響を受けるユーザーは、ベンダー情報および参考情報を確認し、適切な対策を実施することが重要だ。具体的には、プラグインを最新バージョンにアップデートすることで、この脆弱性に対する防御が可能になると考えられる。

custom 404 pro脆弱性の詳細

項目 詳細
影響を受けるバージョン custom 404 pro 3.11.2未満
脆弱性の種類 クロスサイトスクリプティング(XSS)
CVE番号 CVE-2024-39646
CVSS基本値 6.1(警告)
攻撃元区分 ネットワーク
攻撃条件の複雑さ
想定される影響 情報取得、情報改ざん

クロスサイトスクリプティング(XSS)について

クロスサイトスクリプティング(XSS)とは、Webアプリケーションの脆弱性を悪用して、サイト閲覧者のブラウザ上で悪意のあるスクリプトを実行させる攻撃手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • ユーザーの入力データを適切にサニタイズせずにWebページに出力する脆弱性を利用
  • 攻撃者が挿入したスクリプトが、ユーザーのブラウザ上で実行される
  • セッションハイジャック、フィッシング、マルウェア配布などの二次攻撃に利用される可能性がある

custom 404 proプラグインの場合、XSS脆弱性により攻撃者がWordPressサイトに悪意のあるスクリプトを挿入できる可能性がある。このスクリプトが実行されると、サイト管理者や訪問者の個人情報が漏洩したり、Webサイトの内容が改ざんされたりする危険性がある。対策として、入力値の厳格な検証やエスケープ処理の実装、コンテンツセキュリティポリシー(CSP)の適用などが効果的だ。

custom 404 proの脆弱性対応に関する考察

custom 404 proプラグインの脆弱性が公開されたことで、WordPressサイトの管理者はセキュリティ意識を高める良い機会となったと言える。この事例は、サードパーティ製プラグインの使用にはリスクが伴うことを再認識させ、定期的なアップデートの重要性を浮き彫りにしている。今後は、プラグイン開発者側もセキュリティ面での品質向上に一層注力することが求められるだろう。

一方で、この脆弱性の公開によって、攻撃者がターゲットを絞りやすくなるという新たな問題も生じる可能性がある。特に、アップデートが遅れているサイトや、セキュリティ対策が不十分なサイトが狙われやすくなるため、WordPress運営者はより迅速かつ慎重な対応が必要となる。対策として、脆弱性スキャンツールの導入や、セキュリティ専門家によるサイト診断の実施などが考えられるが、小規模サイトにとってはコスト面での課題も出てくるだろう。

今後のWordPressエコシステムにおいては、プラグインのセキュリティ審査プロセスの強化や、自動アップデート機能の改善などが期待される。また、開発者コミュニティと利用者コミュニティの連携を強化し、脆弱性情報の共有や対策のベストプラクティスを迅速に広めていく仕組み作りが重要だ。これらの取り組みにより、WordPress全体のセキュリティレベルが向上し、ユーザーにとってより安全な環境が提供されることを期待したい。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-007898 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-007898.html, (参照 24-09-14).

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