Azure Active Directory(Azure AD)とは?意味をわかりやすく簡単に解説
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目次
- Azure Active Directory(Azure AD)とは
- Azure Active Directoryによるシングルサインオンの実現
- Azure ADとアプリケーションの連携方法
- Azure ADによるアクセス制御の仕組み
- Azure ADとオンプレミスActive Directoryの同期
- Azure Active Directoryによるセキュリティ強化
- Azure ADのマルチファクター認証(MFA)
- Azure ADの条件付きアクセスポリシー
- Azure ADのIDセキュリティ監査機能
- Azure Active Directoryを活用したクラウドガバナンス
- Azure ADによるアプリケーションのアクセス管理
- Azure ADによるデバイス管理
- Azure ADを活用したコンプライアンス対策
- 参考サイト
Azure Active Directory(Azure AD)とは
Azure Active Directory(Azure AD)はMicrosoftが提供するクラウドベースのIDおよびアクセス管理サービスです。Azure ADを使用することで、ユーザーアカウントの管理、アプリケーションへのシングルサインオン、デバイスの管理などを一元的に行うことができます。
Azure ADはオンプレミスのActive Directoryと連携することも可能です。これにより、オンプレミスとクラウド間でユーザーアカウントを同期し、シームレスな認証環境を構築できます。また、条件付きアクセスポリシーを設定することで、アクセス制御をきめ細かく行うことも可能になります。
マルチファクター認証(MFA)にも対応しており、ユーザー認証のセキュリティを強化できます。MFAを有効にすることで、パスワードに加えて別の認証方法(SMSやモバイルアプリによる認証など)を要求し、不正アクセスのリスクを軽減します。さらに、ユーザーアクティビティの監視やリスクの検出など、セキュリティ監査の機能も備えています。
Azure ADはOffice 365やDynamics 365といったMicrosoftのクラウドサービスと緊密に統合されています。これらのサービスへのアクセス管理をAzure ADで一元化できるため、効率的なID管理が可能となります。加えて、Azure ADのAPIを利用して、自社開発のアプリケーションにもシングルサインオン機能を組み込むことができます。
他のクラウドサービスとの連携も可能で、SAMLやOAuth、OpenID Connectといった業界標準のプロトコルをサポートしています。これにより、Azure AD以外のクラウドサービスともシングルサインオンを実現できます。このようにAzure ADはクラウド時代のID管理基盤として、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するサービスといえるでしょう。
Azure Active Directoryによるシングルサインオンの実現
Azure Active Directoryによるシングルサインオンの実現に関して、以下3つを簡単に解説していきます。
- Azure ADとアプリケーションの連携方法
- Azure ADによるアクセス制御の仕組み
- Azure ADとオンプレミスActive Directoryの同期
Azure ADとアプリケーションの連携方法
Azure ADはSAMLやOAuth、OpenID Connectといった業界標準のプロトコルをサポートしています。これらのプロトコルを利用することで、Azure ADとアプリケーションを連携させ、シングルサインオンを実現できます。アプリケーション側でこれらのプロトコルに対応することで、Azure ADによる認証を利用可能になるのです。
また、Azure AD Application Proxyを使用することで、オンプレミスのアプリケーションもAzure ADと連携できます。Application ProxyはオンプレミスのアプリケーションへのアクセスをAzure ADで制御するためのサービスです。これにより、クラウドだけでなくオンプレミスのアプリケーションもシングルサインオンの対象に含めることが可能となります。
Azure ADのAPIを利用して、自社開発のアプリケーションにもシングルサインオン機能を組み込むことができます。Azure ADのAPIを呼び出すことで、アプリケーション側でユーザー認証を行い、Azure ADのトークンを取得します。取得したトークンを使ってアプリケーションにアクセスすることで、シングルサインオンが実現されるわけです。
Azure ADによるアクセス制御の仕組み
Azure ADでは条件付きアクセスポリシーを設定することで、アクセス制御をきめ細かく行うことができます。条件付きアクセスポリシーではユーザーの場所やデバイスの状態、アクセス時間などの条件を組み合わせて、アクセスを許可するか拒否するかを決定します。これにより、セキュリティリスクの高いアクセスを制限し、データ保護を強化できるのです。
また、Azure ADのロールベースのアクセス制御(RBAC)機能を使用することで、ユーザーに適切な権限を割り当てることができます。RBACではユーザーにロール(役割)を割り当て、そのロールに基づいてアクセス権限を付与します。これにより、最小権限の原則に基づいたアクセス制御が可能となり、セキュリティリスクを最小限に抑えることができるでしょう。
Azure ADのアクセス制御はユーザーの行動分析にも基づいています。ユーザーのアクティビティを監視し、通常とは異なる不審な行動を検出した場合、アクセスをブロックするなどの対応を自動的に行います。機械学習を利用したこの機能により、ゼロトラストセキュリティの実現に寄与しているのです。
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Azure ADとオンプレミスActive Directoryの同期
Azure ADとオンプレミスのActive Directoryを同期することで、ユーザーアカウントを一元管理できます。Azure AD Connect というツールを使用して、オンプレミスのActive DirectoryとAzure ADを連携させます。これにより、オンプレミスで管理しているユーザーアカウントをAzure ADに同期し、クラウド上でも利用可能にするのです。
同期の際はユーザーアカウントの属性情報(氏名、メールアドレスなど)も一緒に同期されます。これにより、オンプレミスとクラウドで一貫したユーザー情報を維持できます。また、パスワードハッシュ同期機能を使用することで、オンプレミスのパスワードをAzure ADに同期することも可能です。
オンプレミスとAzure ADの同期はセキュリティの観点からも重要です。オンプレミスのActive Directoryで無効化されたユーザーアカウントはAzure ADにも自動的に反映されます。これにより、離職者などのアカウントを一元的に管理でき、不正アクセスのリスクを減らすことができるでしょう。
Azure Active Directoryによるセキュリティ強化
Azure Active Directoryによるセキュリティ強化に関して、以下3つを簡単に解説していきます。
- Azure ADのマルチファクター認証(MFA)
- Azure ADの条件付きアクセスポリシー
- Azure ADのIDセキュリティ監査機能
Azure ADのマルチファクター認証(MFA)
Azure ADのマルチファクター認証(MFA)はユーザー認証のセキュリティを強化する機能です。MFAを有効にすることで、パスワードに加えて別の認証方法(SMSやモバイルアプリによる認証など)を要求し、不正アクセスのリスクを軽減します。たとえパスワードが漏洩しても、第2の認証要素がないとアクセスできないため、セキュリティが向上するのです。
MFAの認証方法は柔軟に設定できます。SMSやモバイルアプリによる認証に加え、電話呼び出しや生体認証(指紋認証など)も利用可能です。ユーザーの利便性と組織のセキュリティ要件に応じて、最適な認証方法を選択することができます。また、ユーザーごとにMFAの有効/無効を設定することも可能です。
Azure ADのMFAは条件付きアクセスポリシーと組み合わせることで、さらにセキュリティを強化できます。たとえば、特定の場所からのアクセスやリスクの高いサインインの場合にのみMFAを要求するといった設定が可能です。これにより、ユーザーの利便性を損なうことなく、セキュリティを確保することができるでしょう。
Azure ADの条件付きアクセスポリシー
Azure ADの条件付きアクセスポリシーはアクセス制御をきめ細かく行うための機能です。ユーザーの場所やデバイスの状態、アクセス時間などの条件を組み合わせて、アクセスを許可するか拒否するかを決定します。これにより、セキュリティリスクの高いアクセスを制限し、データ保護を強化できます。
条件付きアクセスポリシーではさまざまな条件を設定できます。たとえば、特定の場所からのアクセスのみを許可したり、会社支給のデバイスからのアクセスのみを許可したりすることが可能です。また、アクセス時間を制限することで、業務時間外のアクセスを制限することもできます。これらの条件を組み合わせることで、柔軟なアクセス制御が実現されます。
条件付きアクセスポリシーはAzure ADのMFAと連動させることも可能です。特定の条件を満たす場合にのみMFAを要求するといった設定ができます。これにより、セキュリティとユーザーの利便性のバランスを取ることができるでしょう。条件付きアクセスポリシーはAzure ADのセキュリティ強化に欠かせない機能といえます。
Azure ADのIDセキュリティ監査機能
Azure ADのIDセキュリティ監査機能はユーザーのアクティビティを監視し、不審な行動を検出する機能です。ユーザーのサインインアクティビティやアプリケーションへのアクセス状況を常時監視し、通常とは異なる行動パターンを検知します。これにより、不正アクセスの兆候を早期に発見し、対策を講じることができます。
IDセキュリティ監査ではAIを活用した高度な分析が行われます。機械学習を用いて、ユーザーの通常の行動パターンを学習し、それと異なる行動を検出します。たとえば、いつもと異なる場所からのアクセスや、通常とは異なる時間帯のアクセスなどが検出された場合、アラートが発生します。これにより、管理者は迅速に対応することができます。
IDセキュリティ監査ではリスクレベルに応じたアクセス制御も自動的に行われます。高リスクと判定されたサインインは自動的にブロックされます。また、中程度のリスクと判定された場合はMFAを要求するなどの対応が取られます。こうした自動対応により、セキュリティインシデントを未然に防ぐことができるでしょう。
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Azure Active Directoryを活用したクラウドガバナンス
Azure Active Directoryを活用したクラウドガバナンスに関して、以下3つを簡単に解説していきます。
- Azure ADによるアプリケーションのアクセス管理
- Azure ADによるデバイス管理
- Azure ADを活用したコンプライアンス対策
Azure ADによるアプリケーションのアクセス管理
Azure ADを使用することで、クラウドアプリケーションへのアクセス管理を一元化できます。Azure ADにアプリケーションを登録し、シングルサインオンを設定することで、ユーザーはAzure ADの認証情報だけでアプリケーションにアクセスできるようになります。これにより、アプリケーションごとに認証情報を管理する必要がなくなり、利便性が向上します。
また、Azure ADではアプリケーションごとにアクセス権限を設定できます。ユーザーやグループに対して、アプリケーションへのアクセスを許可したり拒否したりすることが可能です。これにより、必要な人にのみアクセスを許可し、不要なアクセスを制限することができます。アプリケーションのアクセス管理を適切に行うことで、セキュリティリスクを減らすことができるでしょう。
Azure ADのアプリケーションプロキシ機能を使うことで、オンプレミスのアプリケーションもAzure ADで管理できます。アプリケーションプロキシを設定することで、オンプレミスのアプリケーションへのアクセスをAzure ADで制御できるようになります。これにより、クラウドとオンプレミスのアプリケーションを一元的に管理することが可能となるのです。
Azure ADによるデバイス管理
Azure ADを使うことで、企業で使用するデバイスの管理を効率化できます。Azure ADにデバイスを登録することで、そのデバイスをAzure ADで管理できるようになります。これにより、デバイスのコンプライアンス状況の確認や、デバイスへのアクセス制御などが可能になります。
たとえば、Azure ADに登録されたデバイスに対して、条件付きアクセスポリシーを適用することができます。社内ネットワークに接続する際に、登録済みのデバイスからのアクセスのみを許可する、といった設定が可能です。これにより、未登録のデバイスや、セキュリティ基準を満たしていないデバイスからのアクセスを防ぐことができます。
また、Azure ADのデバイス管理機能を使うことで、デバイスのセキュリティ状態を可視化できます。各デバイスのコンプライアンス状況をAzure ADで確認できるため、セキュリティ基準を満たしていないデバイスを特定し、対策を講じることができます。こうしたデバイス管理機能により、エンドポイントセキュリティを強化することができるでしょう。
Azure ADを活用したコンプライアンス対策
Azure ADはコンプライアンス対策にも活用できます。Azure ADの監査ログ機能を使うことで、ユーザーのアクティビティを記録し、監査に利用できます。サインインアクティビティやアプリケーションへのアクセス状況などが記録されるため、不正なアクセスがあった場合に、いつ、誰が、どのリソースにアクセスしたかを特定できます。
また、Azure ADのアクセスレビュー機能を使うことで、ユーザーのアクセス権限を定期的にレビューできます。アクセスレビューではユーザーが実際にアクセスを必要としているかを確認し、不要なアクセス権限を削除することができます。これにより、アクセス権限の管理を適切に行い、コンプライアンス要件を満たすことができます。
Azure ADは多要素認証(MFA)の適用も容易です。MFAを適用することで、ユーザー認証のセキュリティを強化できます。これは多くのコンプライアンス基準で要求される項目です。Azure ADを使うことで、MFAの導入を簡単に行うことができ、コンプライアンス対策を進めることができるでしょう。
参考サイト
- Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp
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