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FTTH(Fiber To The Home)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部


FTTH(Fiber To The Home)とは

FTTHとはFiber To The Homeの略称であり、通信事業者の設備から各家庭までを光ファイバーケーブルで接続する通信方式のことを指します。光ファイバーケーブルを使用することで、高速かつ大容量のデータ通信を実現できるのが特徴です。

FTTHでは通信事業者の設備から各家庭までの間に、電話局舎や中継局などの中間設備を介さずに、光ファイバーケーブルを直接敷設します。これにより、通信速度の低下を防ぎ、安定した高速通信を提供することが可能となっています。

FTTHの通信速度は下り最大1Gbpsや2Gbpsなど、非常に高速なものが主流となっています。これにより、大容量のデータのダウンロードやストリーミング再生など、快適なインターネット利用が可能になります。

FTTHは光ファイバーケーブルを使用することで、電気信号ではなく光信号を用いて通信を行います。光信号は電気信号に比べて劣化が少ないため、長距離の通信でも高い品質を維持することができるのです。

FTTHは高速・大容量といった通信品質の面でメリットが大きい一方で、サービスエリアが限定的であったり、工事が必要であったりと、導入のハードルが高いといった課題もあります。ただし、近年ではサービスエリアの拡大や工事の簡素化などが進められており、これらの課題も徐々に解消されつつあるのが現状です。

FTTHの通信速度

FTTHの通信速度は他の通信方式と比較して非常に高速であることが大きな特徴の一つです。以下3つを簡単に解説していきます。

  • FTTHの下り通信速度
  • FTTHの上り通信速度
  • FTTHの通信速度を活かしたサービス

FTTHの下り通信速度

FTTHの下り通信速度は現在主流となっているプランでは最大1Gbpsや2Gbpsなど、非常に高速なものが提供されています。これにより、大容量のデータを短時間でダウンロードすることが可能となっています。

例えば、1Gbpsの下り通信速度では1GBのデータを約8秒でダウンロードすることができます。2Gbpsの場合はその半分の約4秒でダウンロードが完了するということになります。

また、複数のデバイスで同時にインターネットを利用する場合でも、十分な速度を確保できるため、ストレスなくインターネットを楽しむことができるでしょう。FTTHの高速な下り通信速度は快適なインターネット環境を実現するために欠かせない要素と言えます。

FTTHの上り通信速度

FTTHの上り通信速度は下り通信速度ほどではありませんが、他の通信方式と比較して高速であることが特徴です。主流となっているプランでは最大100Mbpsや200Mbpsなどの速度が提供されています。

上り通信速度が高速であることで、大容量のデータをクラウドストレージにアップロードしたり、高画質の動画を配信したりすることが可能となります。在宅ワークやオンライン会議などでも、快適に利用できるでしょう。

また、オンラインゲームでは上り通信速度が重要となる場合があります。FTTHの高速な上り通信速度はオンラインゲームをプレイする上でも大きなメリットとなるのです。

FTTHの通信速度を活かしたサービス

FTTHの高速な通信速度を活かしたサービスとして、動画配信サービスが挙げられます。4K動画などの高画質な動画を、ストレスなくストリーミング再生することができるのです。

また、オンラインストレージサービスでは大容量のデータを高速でアップロード・ダウンロードできることから、データのバックアップやファイル共有などに活用されています。FTTHの高速通信を活用することで、よりスムーズなファイル管理が可能になるでしょう。

さらに、リモートデスクトップサービスではFTTHの高速通信を利用することで、自宅にいながらオフィスのパソコンを操作することができます。在宅ワークの効率化に役立つサービスと言えるでしょう。

FTTHのメリット

FTTHには高速通信以外にも多くのメリットがあります。以下3つを簡単に解説していきます。

  • FTTHは通信品質が安定している
  • FTTHは通信速度の変動が少ない
  • FTTHは回線の細分化による速度低下がない

FTTHは通信品質が安定している

FTTHは光ファイバーケーブルを使用して通信を行うため、外部からのノイズの影響を受けにくいという特徴があります。これにより、安定した通信品質を維持することができるのです。

また、光ファイバーケーブルは電気信号を使用する他の通信方式に比べて、信号の減衰が少ないという特性を持っています。そのため、長距離の通信でも、安定した品質を保つことができます。

FTTHの安定した通信品質はオンラインゲームや動画配信など、通信品質が重要となるサービスを利用する上で大きなメリットとなります。通信品質が安定していることで、ストレスなくサービスを楽しむことができるでしょう。

FTTHは通信速度の変動が少ない

FTTHは他の通信方式に比べて、通信速度の変動が少ないことが特徴の一つです。これは光ファイバーケーブルが、環境の変化による影響を受けにくいためです。

例えば、ADSLなどの通信方式では回線の状態や利用する時間帯などによって、通信速度が大きく変動する場合があります。一方、FTTHではそのような変動が少ないため、安定した速度で通信を行うことができるのです。

通信速度の変動が少ないことで、ストリーミング再生やオンラインゲームなど、一定の速度を必要とするサービスを快適に利用することができます。FTTHは安定した通信環境を求めるユーザーにとって、最適な選択肢と言えるでしょう。

FTTHは回線の細分化による速度低下がない

FTTHでは各家庭までを光ファイバーケーブルで直接接続するため、回線の細分化による速度低下が発生しにくいというメリットがあります。他の通信方式では複数のユーザーで回線を共有するために、速度が低下する場合があります。

例えば、CATVインターネットでは同じ回線を複数のユーザーで共有するため、利用者が増えると速度が低下する可能性があります。一方、FTTHでは各家庭に専用の回線が引かれているため、他のユーザーの影響を受けることなく、安定した速度を維持できるのです。

回線の細分化による速度低下がないことで、時間帯や利用者数に関わらず、常に高速な通信を行うことができます。これは在宅ワークやオンライン学習など、安定した通信環境が必要となるシーンで大きなメリットとなるでしょう。

FTTHのデメリット

FTTHにはメリットが多い一方で、いくつかのデメリットもあります。以下3つを簡単に解説していきます。

  • FTTHは導入コストが高い
  • FTTHは工事が必要
  • FTTHはサービスエリアが限定的

FTTHは導入コストが高い

FTTHは高速で安定した通信を提供できる一方で、導入コストが高いというデメリットがあります。光ファイバーケーブルを敷設するためには専用の機器や工事が必要となり、その費用は他の通信方式に比べて高額となる傾向にあります。

また、FTTHの月額利用料金も、他の通信方式と比較して高めに設定されているケースが多いです。導入コストが高いことが、月額利用料金に反映されているためです。

ただし、近年では通信事業者間の競争が激化したことで、FTTHの導入コストや月額利用料金は徐々に下がりつつあります。将来的にはより手軽にFTTHを導入できるようになることが期待されています。

FTTHは工事が必要

FTTHを導入する際には光ファイバーケーブルを敷設するための工事が必要となります。これはFTTHを利用するためのデメリットの一つと言えるでしょう。

工事では通信事業者の設備から各家庭までを光ファイバーケーブルで接続するため、家の外壁に穴を開けたり、ケーブルを通したりする作業が発生します。そのため、工事の日程調整や立ち会いが必要となる場合があります。

また、マンションやアパートなどの集合住宅では建物の管理会社や所有者の許可が必要となるケースもあります。FTTHの導入にはこのような工事に関する手間がつきものだと言えるでしょう。

FTTHはサービスエリアが限定的

FTTHはサービスエリアが限定的であることがデメリットの一つです。光ファイバーケーブルを敷設するためには通信事業者による設備投資が必要となるため、需要が見込めるエリアから優先的に整備が進められる傾向にあります。

そのため、都市部などの人口集中エリアではFTTHのサービスエリアが広がっている一方で、地方や山間部などではサービスエリア外となっているケースが少なくありません。FTTHを利用したいと考えても、提供エリア外であるために利用できないということも起こり得ます。

ただし、国や通信事業者ではFTTHのサービスエリア拡大に向けた取り組みが進められています。今後はより多くのエリアでFTTHが利用できるようになることが期待されているのです。

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