朝日ラバーが3D心電図XII-(12)lead(誘導)を開発、医療教育での心電図理解促進に貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

朝日ラバーが3D心電図XII-(12)lead(誘導)を開発
心臓と電気信号の流れを立体的に表現可能に
医療教育用シミュレーターとして採用

朝日ラバーによる3D心電図XII-(12)lead(誘導)の開発と実用化

株式会社朝日ラバーは医療教育用シミュレーターの開発を進め、2024年10月28日に心臓と電気信号の流れを立体的に表現する3D心電図XII-(12)lead(誘導)を製品化した。国際医療看護福祉大学校からの相談を受けて開発を開始し、2024年9月に医療関係の学生向け教育ツールとして採用が決定している。^[1]

本製品は心臓の立体構造と12誘導心電図の関係性を直感的に理解できるよう設計されており、製品中央に立体的な心臓モデルを配置することで心電図で心臓を見る方向や位置関係が明確になっている。ドームケース内に各心臓部位と電気信号の流れる方向を示すことで、心電図の波形がどのように生成されるのか学習することが可能だ。

心臓部位と12誘導心電図で用いる電極の種類を色分けして表示することで、直感的な理解を促進する工夫が施されている。製品の大きさはφ70×W90×H155mmとコンパクトながら、心臓の構造と心電図の関係性を効果的に学習できる設計となっており、医療教育現場での活用が期待されている。

3D心電図XII-(12)lead(誘導)の仕様まとめ

項目	詳細
モデル番号	MFA-E01
用途	学習観察用ミニチュア
サイズ	φ70×W90×H155mm
材質	ウレタンアクリレート樹脂製
販売元	合同会社MFA

12誘導心電図について

12誘導心電図とは、心臓の電気的活動を12の異なる方向から記録する検査方法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

胸部誘導V1～V6と四肢誘導I, II, III, aVR, aVL, aVFで構成
心臓の立体的な電気的活動を多角的に評価可能
心臓の異常部位の特定に重要な役割を果たす

12誘導心電図では心臓の前後左右から記録する6つの電気信号と心臓の各部位から記録する6つの電気信号を組み合わせることで、心臓の状態を詳細に診断することができる。洞房結節から発せられた電気信号は心筋内を決められたルートに沿って流れ、その様子を波形として捉えることで心臓の動きが正常か異常かを判断することが可能だ。

3D心電図XII-(12)lead(誘導)に関する考察

3D心電図XII-(12)lead(誘導)の最大の利点は、従来の平面的な簡略図では理解が難しかった心臓と心電図の立体的な関係性を視覚的に把握できる点にある。医療教育において、学生が心電図の基本原理を理解する際の大きな助けとなることが期待できるだろう。一方で、実際の臨床現場では様々な症例に対応する必要があるため、モデルだけでは対応できない状況も想定される。

今後は実際の臨床例との連携を強化し、より実践的な学習が可能となるような機能拡張が求められる。具体的には、異常波形のパターンを再現できる機能や、デジタル技術との連携による動的な表現機能などが考えられるだろう。また、医療現場での実地研修との組み合わせにより、効果的な学習プログラムの構築も重要な課題となる。

医療教育の質向上には、理論と実践の橋渡しとなる教育ツールの開発が不可欠である。3D心電図XII-(12)lead(誘導)の開発を皮切りに、より高度な医療教育シミュレーターの開発が進むことで、医療従事者の育成環境が充実することが期待される。シミュレーション技術の発展により、安全で効果的な医療教育の実現が見込まれるだろう。

参考サイト

^ PR TIMES. 「心臓と電気信号の流れを立体的に表現心電図の理解を補助する「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」を開発！ | 株式会社朝日ラバーのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000036950.html, (参照 24-10-30).

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