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公開：2024-11-01

大林組とKDDIスマートドローン、自動充電ドローンで国道啓開工事の現場監理業務を80%削減、デジタルツイン化で作業効率が向上

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 大林組とKDDIスマートドローン、輪島市で自動充電ドローンを展開
• デジタルツイン化で現場状況を効率的に把握
• 現場監理業務を80%削減し作業効率を大幅に向上

自動充電ポート付きドローンによる国道啓開工事の効率化

大林組とKDDIスマートドローンは2024年9月11日より、能登半島地震の影響で通行止めとなっている石川県輪島市の国道249号啓開工事において、自動充電ポート付きドローンの運用を開始した。このドローンは月曜日から金曜日まで毎日都内のKDDIスマートドローンのオフィスから遠隔運航され、Starlink経由で撮影データをクラウドにアップロードすることで現場のデジタルツイン化を実現している。^[1]

全長約3kmに及ぶ本工事では、切土・盛土から舗装までの広範囲な土量計算や工事出来高管理などの計測作業が必要となっており、従来の人力による作業では対応が困難であった。自動充電ポート付きドローンの導入により、現場監理業務を80%削減し、一般的なドローン測量と比較しても1日あたり約75分の時間短縮を実現している。

特筆すべきは2024年9月21日に発生した能登豪雨の際の活用事例だ。遠隔運航による継続的なドローン運用により3次元モデルを生成し、被害状況の迅速な把握に成功している。このシステムは建設機械施工の自動化への応用も期待されている。

自動充電ポート付きドローンの特徴まとめ

デジタルツインについて

デジタルツインとは、現実世界に存在する物理的な対象をデジタル空間上に再現する技術のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• リアルタイムでの状況把握と分析が可能
• 物理的な制約なく遠隔でのモニタリングが可能
• データの蓄積による予測や最適化が実現可能

本工事では、自動充電ポート付きドローンが撮影した写真データから3次元モデルとパノラマ写真を生成し、現場状況をデジタルツイン化している。この技術により、広範囲の土量計算や工事出来高管理などの計測作業を効率的に実施することが可能になり、従来の現場作業員による計測作業と比較して大幅な業務効率化を実現している。

自動充電ポート付きドローンの活用に関する考察

自動充電ポート付きドローンの導入により、人手不足が深刻化する建設現場において画期的な業務効率化が実現されている。特に現場監理業務の80%削減という数字は、建設業界における労働力不足の解決策として大きな可能性を示している。今後は天候や通信環境による制約、ドローンの航続距離といった技術的な課題への対応が必要となるだろう。

建設現場のデジタルツイン化は、単なる効率化だけでなく安全性の向上にも貢献する可能性がある。災害時の迅速な状況把握や危険区域の特定など、人命に関わる判断をより正確に行えるようになると考えられる。また、蓄積されたデータを活用することで、将来的な災害予測や予防保全にも活用できるだろう。

今後は建設機械施工の自動化との連携が期待される。ドローンによって取得された3次元データを建機の自動制御に活用することで、さらなる効率化と精度向上が見込まれる。建設現場のDX推進において、自動充電ポート付きドローンは重要な役割を果たすと考えられる。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「大林組とKDDIスマートドローン、石川県輪島市の国道啓開工事で自動充電ポート付きドローンの遠隔運航で作業効率化を実現 | 株式会社大林組のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000118168.html, (参照 24-11-01).

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