高知県がデジタルスタンプラリーで脱炭素推進、20代から50代への環境配慮行動を促進

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約

東芝データが高知県の脱炭素事業に採択
スタンプラリーで環境配慮行動を促進
20代から50代への訴求を強化

高知県の脱炭素に向けたデジタルスタンプラリーの詳細

東芝データ株式会社と株式会社日本旅行高知支店は、高知県の「令和6年度脱炭素に向けた行動変容促進事業」に採択され、2024年8月10日から9月23日まで脱炭素に向けたデジタルスタンプラリーを実施する。本事業は、高知県が2022年3月に策定した「高知県脱炭素社会推進アクションプラン」の一環として、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比47%以上削減するという中期目標達成を目指すものだ。^[1]

スタンプラリーでは、「出かけて集めるスタンプ」と「学んで集めるスタンプ」の2種類を用意し、特に20代から50代の仕事や子育てで忙しい層の参加を促進する。参加者は高知県内の対象店舗や対象イベントで二次元コードを読み取ったり、高知県の脱炭素情報サイト「こっから。」で学習することでスタンプを収集できる。

集めたスタンプ数に応じて、ポイントやPay系の商品を自由に選べるギフト「えらべるPay」が当たる抽選に参加可能だ。東芝データと日本旅行高知支店は、本スタンプラリーを通じて脱炭素に向けた行動変容を促すとともに、得られる購買統計データやアンケート結果を分析し、今後の高知県の脱炭素施策を支援する予定である。

	出かけて集めるスタンプ	学んで集めるスタンプ
収集方法	対象店舗・イベントでQRコード読取	脱炭素情報サイトで学習
対象場所	地産地消コーナー、省エネ製品コーナーなど	こうちの脱炭素スタートサイト「こっから。」
主な目的	環境配慮型商品への接触機会創出	脱炭素に関する知識習得

脱炭素社会について

脱炭素社会とは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする社会のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

再生可能エネルギーの積極的な導入と利用
エネルギー効率の高い技術や製品の普及
ライフスタイルや事業活動の変革による省エネルギー化

脱炭素社会の実現には、政府や企業だけでなく、個人の日常生活における行動変容も重要な役割を果たす。高知県のデジタルスタンプラリーのような取り組みは、県民一人ひとりが脱炭素に向けた具体的な行動を学び、実践するきっかけを提供することで、地域全体の環境意識向上と持続可能な社会づくりに貢献することが期待される。

デジタルスタンプラリーを活用した脱炭素推進に関する考察

デジタルスタンプラリーを活用した脱炭素推進には、いくつかの課題が予想される。まず、デジタルデバイスに不慣れな高齢者層の参加が限定的になる可能性がある。また、スタンプ収集のみに注力し、実際の行動変容につながらないケースも懸念されるだろう。

今後追加してほしい機能としては、参加者間でのエコ活動の共有や、達成度に応じたレベルアップシステムが考えられる。さらに、地域企業とのタイアップによる特典の拡充や、季節ごとのテーマ設定など、継続的な参加を促す仕組みも有効だろう。AIを活用した個人別のエコアドバイス機能の実装も、行動変容の効果を高める可能性がある。

このような取り組みの今後に期待したいのは、デジタル技術と環境保護の融合による新たな市民参加型のサステナビリティモデルの確立だ。高知県の事例が他の自治体にも波及し、地域特性を活かした多様な脱炭素推進策が展開されることで、日本全体の環境意識向上と具体的な行動変容につながることが期待される。