アクティオがバイオディーゼル燃料専用発電機を開発、JR東日本グループの建設現場でCO2排出量削減に貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

アクティオがバイオディーゼル燃料専用発電機を開発
JR東日本グループユニオン建設の工事現場に導入
CO2排出量を約100%削減可能なB100燃料を使用

アクティオのバイオディーゼル燃料専用発電機の導入

株式会社アクティオは2024年11月21日、独自に改良したバイオディーゼル燃料専用発電機をJR東日本グループユニオン建設株式会社の東京都内の土木施工現場に導入したことを発表した。アクティオは2年間の燃料燃焼実験を経て発電機本体への影響がないことを確認し、バイオディーゼル燃料専用発電機の実用化に成功している。^[1]

バイオディーゼル燃料は日本建設業連合会が施工段階におけるCO2削減方策として推奨する環境配慮型の燃料であり、廃食用油を原料として製造されている。カーボンニュートラルな特性を持ち、CO2排出量を約100%削減できることから、建設業界における環境負荷低減の切り札として期待が高まっている。

従来、バイオディーゼル燃料は建設機械での利用がメーカーの保証範囲外とされており、普及の障壁となっていた。アクティオの専用発電機の開発により、建設現場における再生可能エネルギーの活用が現実的なものとなり、建設業界全体の脱炭素化に向けた大きな一歩となるだろう。

バイオディーゼル燃料専用発電機の概要

項目	詳細
発電容量	50kVA
使用燃料	バイオディーゼル燃料（B100）
環境性能	CO2排出量約100%削減
開発期間	2年間の実証実験
特徴	廃食用油を原料とした環境配慮型燃料に対応

カーボンニュートラルについて

カーボンニュートラルとは、CO2をはじめとする温室効果ガスの排出量と吸収量が均衡している状態を指す。以下のような特徴が挙げられる。

温室効果ガスの排出と吸収のバランスが取れている
生物由来の燃料は燃焼時のCO2を実質ゼロとみなせる
地球温暖化対策として世界的に注目されている

バイオディーゼル燃料は生物が成長過程で光合成により大気中から吸収したCO2を原料としており、燃焼時に排出されるCO2は大気中の量を増加させないという特徴を持つ。全国バイオディーゼル燃料利用推進協議会の定める品質基準を満たすB100燃料は、建設業界における脱炭素化の有効な手段として期待が高まっている。

バイオディーゼル燃料専用発電機に関する考察

アクティオのバイオディーゼル燃料専用発電機は、建設業界における脱炭素化の実現に向けた画期的なソリューションとして評価できる。従来の発電機では利用が困難だったB100燃料の実用化に成功し、メーカー保証の範囲外という課題を克服したことで、建設現場における環境負荷低減の選択肢が大きく広がったと言えるだろう。

今後の課題としては、バイオディーゼル燃料の安定供給体制の確立と、燃料品質の均一化が挙げられる。廃食用油の収集システムの整備や、品質管理基準の標準化を進めることで、より多くの建設現場での導入が可能になるはずだ。

建設業界全体の脱炭素化を加速させるためには、バイオディーゼル燃料専用発電機の普及と並行して、他の建設機械への展開も検討する必要がある。アクティオの技術開発により、建設業界における環境配慮型機器の新たな可能性が開かれたと言えるだろう。